日産エジプト、シリーズハイブリッドシステム搭載車の輸入販売開始

(エジプト)

カイロ発

2024年02月13日

日産エジプトは2月6日、シリーズハイブリッドシステム(注1)「e-POWER」と電動駆動4輪制御システム「e-4ORCE(イーフォース)」(注2)を搭載したスポーツ用多目的車(SUV)「X-TRAIL(エクストレイル)」(写真)を日本から初めて輸入し販売すると発表した。日産エジプトではX-TRAIL投入を「環境に優しい交通手段を採用する傾向にあることを考えると、エジプトの自動車セクターに質的な変化をもたらす」と期待している。

エジプトでは各国の自動車メーカーが完成車輸入販売のほか、コンプリートノックダウン(CKD)方式で組み立て・販売している(2023年8月24日付地域・分析レポート参照)。エジプトの自動車市場情報委員会(AMIC)によると、2023年通年の各社乗用車の組み立て台数は、日産が1万2,931台、シェア39.4%で首位を維持、奇瑞汽車(Chery、中国)9,512台(29.0%)、現代自動車(韓国)5,125台(15.6%)、比亜迪(BYD、中国)3,982台(12.1%)、トヨタ1,058台(3.2%)と続いた。

輸入完成車を含めた国内販売台数でも、日産は2023年通年で1万3,612台、シェア19.7%で、前年から首位を維持しており、奇瑞汽車(Chery、中国)1万209台(14.8%)、上海汽車の名爵(MG、中国)5,692台(8.2%)、現代(Hyundai、韓国)5,282台(7.6%)、起亜(Kia、韓国)4,734台(6.8%)、トヨタ4,352台(6.3%)だった。

(注1)エンジンを発電のみに用い、電気モーターの動力のみで走行するハイブリッドシステムの1つ。

(注2)前後2つの高出力モーターとブレーキの統合制御により、駆動力をコントロールする電動駆動4輪制御システム。

(西澤成世)

(エジプト)

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