米CDC、東アジア・太平洋管轄する事務所を東京に開設

(米国、日本、韓国、太平洋島しょ国)

調査部米州課

2024年02月06日

米国疾病予防管理センター(CDC)は2月5日、東アジア・太平洋地域を管轄する事務所を東京に開設したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした(在日米国大使館による仮翻訳外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。開設式典にはラーム・エマニュエル駐日米国大使、武見敬三厚生労働相らが参加した。

CDCは新型コロナウイルスのパンデミック時に、米国内での感染状況の収集や発信、予防対策やワクチン接種方針の策定などで中心的な役割を担った米国保健福祉省傘下の連邦機関だ。東アジア・太平洋地域事務所では、日本をはじめとするパートナー国とその域内の機関と協力して、健康上の脅威の予防と発見、その対応で、米国政府の世界健康に対する影響力を拡大していくことが狙いとなる。優先課題として以下を掲げている。

  • 東アジア・太平洋地域でより強力な協力とパートナーシップを構築することにより、CDCの中核的な世界健康安全保障能力を拡大
  • 公衆衛生上の脅威を発見し、迅速に対応する能力
  • CDCと地域での知識や情報の交換

エマニュエル大使は、新型コロナのパンデミックを経て、国際連携、特にパートナー国との連携の重要性が鮮明になったと指摘した上で、CDCの新事務所開設によって日米、管轄地域内の知見を結集し、新たな病気のまん延に対応していく意向を示した。新事務所の初代所長には、米保健福祉省国際化アジア・太平洋ディレクターを務めていたミシェル・マコーネル氏が就任した。CDCはこれまでにも米国外に4カ所(注)の事務所を開設しており、東京が5カ所目となる。2024年中にはさらに、中央アメリカ・カリブ海地域事務所をパナマに開設する予定だ。

(注)南米(ブラジル)、東ヨーロッパ・中央アジア(ジョージア)、中東・北アフリカ(オマーン)、東南アジア(ベトナム)。

(磯部真一)

(米国、日本、韓国、太平洋島しょ国)

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