米ネバダ州の共和党党員集会でトランプ氏が勝利

(米国)

サンフランシスコ発

2024年02月09日

2024年11月の米国大統領選挙に向け、激戦と予想されるネバダ州で2月6日、共和党候補者決定に向けた予備選挙が行われた。ニッキー・ヘイリー元国連大使は、予備選に参加していないトランプ氏に敗れたと複数メディアが報じた。

同州では、これまで党員集会で候補者選びを行ってきたが、3年前の2021年に民主党、共和党ともに、候補者選びで州が主催する予備選挙を行うとする州法が制定された。それにより、州法で定めた予備選挙を2月6日に、それとは別に共和党が決定した党員集会を2月8日に開催することとしていた。候補者はどちらかのみに参加することができ、有権者は両方で投票が可能。ただし、共和党は、党員集会で候補者選びをすることを決定している。よって、予備選挙で勝利しても、候補者には代議員が配分されないことになっていた。ヘイリー氏は、州が主催する予備選挙に、トランプ氏は党員集会に参加したかたちだ。

予備選挙の投票用紙には、ヘイリー氏などの候補名に加え、「候補者からは選ばない」の項目もある形式で実施された。エジソン・リサーチによると、ヘイリー氏は30.4%の得票に対して、「候補者からは選ばない」が63.4%となり、得票率で大きく下回った。

トランプ氏は自らの支持者に対して、予備選挙は「候補者からは選ばない」に投票するか、予備選を無視するように訴えたとの報道もある。ネバダ州はジョー・ロンバルド知事(共和党)もトランプ氏を支持しており、同氏の優勢が伝えられていた。結果的に、8日に実施された党員集会では、トランプ氏のみが主要候補者として投票対象となり、同氏の勝利が報じられた。ネバダ州に配分されている代議員26人の全て、またはほとんどをトランプ氏が獲得する見込みだ。

これにより、ヘイリー氏はアイオワ州、ニューハンプシャー州に続いて大差で敗れたことになるが(2024年1月16日記事2024年1月24日記事参照)、2月24日に行われる同氏が知事を務めていたサウスカロライナ州での選挙戦に焦点を当てているとの報道もある。

ジェトロの特集ページ「2024年米国大統領選挙に向けての動き」では、大統領選挙に関する最新動向を随時紹介している。

(芦崎暢)

(米国)

ビジネス短信 8cee486e1dda5db7