2023年の自動車輸入台数は約80万台に減少、レクサスが最多に

(中国)

上海発

2024年02月08日

自動車販売店などが加盟する業界団体の中国自動車流通協会(CADA)は2月4日、中国の自動車輸入概況を発表した。2023年の輸入台数(通関ベース)は、前年比8.9%減の79万9,000台と2年連続で減少した。輸入額も5.8%減の3,321億3,000万元(約6兆6,426億円、1元=約20円)と減少した。テスラなど外資系メーカーの現地生産や、中国企業の台頭などにより、自動車の輸入台数は2017年の121万6,000台から減少基調となっている。

1台当たりの輸入価格(注)は2015年から年々上昇している。2023年の輸入単価は前年比3.4%増の41万5,700元で、2015年の約6割増となった。消費の高度化や、低価格帯における国産ブランドの浸透、人民元安などが背景にあるという。

ブランド別の乗用車輸入台数をみると、レクサスは前年比0.9%減の18万852台で最も多く、続いでドイツのメルセデス・ベンツは2.7%減の15万6,168台となった。乗用車市場信息聯席会(CADA傘下)が発表した2023年上半期の輸入概況では、ベンツが最多だったが、レクサスは下半期に輸入を拡大し、首位を奪還した(2023年8月15日記事参照)。3位以下は、ドイツのBMW(10万2,910台、10.7%減)、ポルシェ(8万873台、14.3%減)、アウディ(6万2,890台、41.2%増)、英国のランドローバー(5万3,382台、43.1%増)、トヨタ(3万3,879台、27.8%増)の順となった。

新エネルギー車の輸入台数は前年比47.9%増の4万5,993台と急増した。伸び率の高いブランドは、電気自動車(EV)ではテスラ、BMW、ポルシェで、プラグインハイブリッド車(PHV)ではベンツ、レクサス、ポルシェだった。

(注)中国の税関に申告された価格を基に計算。

(劉元森)

(中国)

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