上半期の自動車輸入台数は前年同期比22.4%減、ベンツが最多に

(中国)

上海発

2023年08月15日

中国の自動車業界団体の乗用車市場信息聯席会(CPCA)は726日、中国の上半期(16月)の自動車輸入概況を発表した。それによると、上半期の輸入台数(通関ベース)は、前年同期比22.4%減の346,000台と低迷した。自動車の輸入台数は2020年に10年ぶりに年間100万台を割り、2022年は前年比6.5%減の878,000台だった。現在のペースで推移すれば、2023年の輸入台数はさらに減少することが見込まれる。

一方で、1台当たりの輸入価格(注)は年々上昇している。2015年の輸入単価は252,100元(約504万円、1元=約20円)だったが、2023年上半期では433,700元と、約1.7倍になった。これは、消費の高度化や、低価格帯における国産ブランドの浸透、人民元安などが背景にあるという。

ブランド別の輸入台数をみると、ドイツのメルセデス・ベンツは前年同期比0.1%増の8442台で最多だった。2位のレクサスは18.4%減の7539台と、前年の首位から順位を落とした。3位以下は、ドイツのBMW51,293台、7%減)、ポルシェ(44,018台、3.8%増)、アウディ(29,201台、27.7%増)、英国のランドローバー(25,361台、48.5%増)、トヨタ(14,041台、4.6%増)の順となった。

新エネルギー車の輸入台数は22,139台と急拡大している。伸び率の高いブランドは、プラグインハイブリッド車(PHV)ではポルシェ、レクサス、ボルボ、電気自動車(EV)ではポルシェ、テスラ、BMW、レクサスなどだった。

(注)中国の税関に申告された価格を基に計算。

(劉元森)

(中国)

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