福建省、2023年の経済指標発表、貿易総額の伸びがマイナスに

(中国)

広州発

2024年02月05日

中国の福建省統計局は1月27日、同省の2023年の域内総生産(GRP)は前年比4.5%増の5兆4,355億1,000万元(約108兆7,102億円、1元=約20円)だったと発表した。中国の2023年のGDP(126兆582億元)に占める福建省の割合は4.3%だった。同省のGRP成長率は2022年の4.2%より0.3ポイント拡大した。

主要経済指標をみると、福建省の社会消費品小売額は前年比5.0%増の2兆2,109億5,700万元、うち飲食業は同10.8%増、商品小売額は同4.5%増だった。商品別の販売額をみると、一定規模以上企業(注1)の新エネルギー自動車は同28.0%増、スマホは同20.5%増、スマート家電・音響機器は同17.9%増、ウエアラブルデバイスは同15.5%増だった。

貿易総額は前年比0.2%減の1兆9,743億5,000万元、うち輸出総額は同2.7%減の1兆1,766億4,000万元、輸入総額は同3.9%増7,977億1,000万元だった。貿易総額の伸びは前年比マイナスとなったが、減少幅は2023年上半期(前年同期比1.3%減)より1.1ポイント縮小した。都市別にみると、福州市(平潭エリアを含まず)の貿易総額は同5.7%減、アモイ市は同2.7%増、莆田市は同3.3%減、三明市は同9.9%増、泉州市は同4.0%減、漳州市は同1.6%増、南平市は同12.8%減、寧徳市は同16.2%増、龍岩市は22.5%減、平潭エリア(注2)は同19.2%減だった。

固定資産投資は前年比2.5%増、うちグリーン電力分野は同29.3%増、製造業は同11.6%増、インフラ投資は同5.7%増、不動産開発投資は同12.7%減となった。

福建省統計局は、2023年の同省経済は回復傾向にあるが、国際環境は依然として複雑で不安定であり、一部の産業・分野では安定的な経済成長への圧力が依然として大きいとコメントした。

(注1)一定規模以上の企業とは以下のとおり。主業務の年間収入が2,000万元以上の卸売業、500万元以上の小売企業、200万元以上のホテルや飲食業を指す。

(注2)福建省に設けられている中国(福建)自由貿易試験区の対象地域の1つ。

(梁梓園)

(中国)

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