2023年の日本の国別自動車輸出台数、UAE3位、サウジアラビア7位、南ア13位

(中東、アフリカ、日本、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、南アフリカ共和国、ケニア、タンザニア、ナイジェリア)

調査部中東アフリカ課

2024年02月13日

日本の財務省が1月30日に発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした2023年の貿易統計の確報(注1)によると、日本の輸出額は前年比2.8%増の100兆8,817億円だった。主要な輸出品目の自動車を見ると、全世界への輸出台数は約600万台、輸出金額は前年比32.7%増の17兆2,652億円だった。中東(注2)では、アラブ首長国連邦(UAE)が自動車の輸出台数で世界3位の32万1,723台、サウジアラビアが7位で18万7,349台だった。輸出額ではサウジアラビアが世界5位で5,957億円、UAEが7位で5,121億円だった。アフリカでは、南アフリカ共和国への輸出が台数で9万9,405台(13位)、金額では1,368億円(23位)で上位につけた。

首位は台数、金額ともに米国(約150万台、5兆8,439億円)、オーストラリアが2位(約43万台、1兆4,167億円)だった。中国は台数で6位の約20万台だが、金額では3位の9,433億円だった。

日本からの中東・アフリカ向け自動車輸出の台数と金額は次のとおり(かっこ内は世界向けの台数順位)。

  • UAE(3位):32万1,723台、5,121億円
  • サウジアラビア(7位):18万7,349台、5,957億円
  • 南ア(13位):9万9,405台、1,368億円
  • タンザニア(17位):8万1,961台、466億円
  • ケニア(21位):6万7,187台、758億円
  • クウェート(26位):4万9,357台、2,196億円
  • イスラエル(28位):3万9,807台、1,046億円
  • ナイジェリア(32位):3万4,911台、150億円
  • トルコ(33位):3万2,206台、767億円
  • ウガンダ(36位):2万9,923台、187億円

日本からの自動車の輸出台数のうち、アフリカ向けには安価な中古車が多く輸出されている。一方で、自動車の輸出額を見ると、中東各国の方がアフリカ各国よりも高い傾向にある。アフリカ各国への自動車輸出のうち中古車をみると、タンザニアが世界5位で約7万台(350億円)、ケニアが7位で約5万6,000台(585億円)、南アが9位で約4万4,000台(127億円)だった。自動車輸出のうち中古車輸出台数の国別順位では、首位がロシアの約21万2,000台、UAEが2位で約18万台。

その他、中東・アフリカでは、自動車のうちバス・トラックの輸出が多い国もあった。日本からのバス・トラック輸出を台数で見ると、UAEが世界2位(約5万3,000台)、南アが4位(約4万台)、サウジアラビアが5位(約3万7,000台)、ナイジェリアが9位(1万8,000台)だった。

なお、2023年の日本のアフリカ向け輸出(全品目合計)は前年比10.0%増の1兆3,991億円で、輸入は前年比23.4%減の1兆5,173億円だった(2024年2月1日記事参照)。中東向け輸出は前年比27.7%増の3兆5,519億円、輸入は前年比15.1%減の13兆2,541億円だった(2024年1月25日記事参照)。

(注1)今回の確報は1月24日の速報から修正となったほか、一部速報値の部分がある。

(注2)財務省貿易統計での定義では、イラン、イラク、バーレーン、サウジアラビア、クウェート、カタール、オマーン、イスラエル、ヨルダン、シリア、レバノン、アラブ首長国連邦(UAE)、イエメンの13カ国を中東に含めている。

(井澤壌士)

(中東、アフリカ、日本、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、南アフリカ共和国、ケニア、タンザニア、ナイジェリア)

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