2023年の日本の中東への輸出額は前年比27.7%増、輸入額は15.1%減

(中東、日本、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、カタール、クウェート、イラン)

調査部中東アフリカ課

2024年01月25日

日本の財務省が1月24日に発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした2023年の貿易統計の速報値によると、日本から世界向けの輸出額は前年比2.8%増で初めて100兆円を超える100兆8,866億円、日本の世界からの輸入額は7.0%減の110兆1,779億円となり、9兆2,914億円の貿易赤字になった。

日本において、中東(注)への輸出額は前年比27.7%増の3兆5,520億円、中東からの輸入額は前年比15.1%減の13兆2,535億円だった。日本からの主な中東各国への輸出額、日本の主な中東各国からの輸入額は次のとおり(かっこ内は前年比)。

  • 対アラブ首長国連邦:輸出1兆4,662億円(31.4%増)、輸入5兆1,827円(14.6%減)
  • 対サウジアラビア:輸出8,925億円(33.6%増)、輸入4兆8,366億円(14.4%減)
  • 対クウェート:輸出2,733億円(31.3増)、輸入1兆2,818億円(3.1%減)
  • 対カタール:輸出1,972億円(20.3%増)、輸入1兆2,603億円(29.2%減)
  • 対オマーン:輸出1,713億円(7.6%増)、輸入3,499億円(15.5%減)
  • 対イラン:輸出91億円(38.2%増)、輸入43億円(6.3%減)

日本の中東向けの輸出品目では、自動車が最大で前年比32.5%増の1兆8,918億円(約70万台)で、中東向け輸出額シェアの53.3%と半分以上を占めた。その他、鉄鋼、自動車の部分品、原動機、ゴム製品、建設用・鉱山用機器、ポンプ・遠心分離機の順で輸出額が多かった。

日本の中東からの輸入品目をみると、原油および粗油の輸入は10兆7,570億円で前年比15.2%減となったものの、日本における同品目の輸入額の95.3%を占めた。石油製品(揮発油を含む)は1.6%増の1兆2,414億円で、日本の同品目の輸入額の46.7%を占めた。液化天然ガスは31.4%減の6,190億円となり、日本の同品目の輸入額の9.5%を占めた。

なお、2023年上半期の日本から中東への輸出額は前年同期比35.6%増、輸入額は7.2%減だった(2023年7月20日記事参照)。

(注)財務省貿易統計での定義では、イラン、イラク、バーレーン、サウジアラビア、クウェート、カタール、オマーン、イスラエル、ヨルダン、シリア、レバノン、アラブ首長国連邦、イエメンの13カ国。

(井澤壌士)

(中東、日本、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、カタール、クウェート、イラン)

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