2023年の自動車販売台数は3,000万台超、15年連続で世界一

(中国)

上海発

2024年01月18日

中国自動車工業協会(CAAM)が1月11日に発表した2023年の自動車販売台数は前年比12%増の3,009万4,000台、生産台数は同11.6%増の3,016万1,000台で、販売台数と生産台数ともに初となる3,000万台を超え、15年連続で世界一となった。うち、国内販売台数は同6%増の2,518万4,000台、輸出台数は同57.9%増の491万台だった。なお、国内販売台数は通年最高となった2017年より280万4,000台減少した。

販売台数の内訳は、乗用車が2,606万3,000台(前年比10.6%増)で、9年連続で2,000万台を超え、過去最大を更新した。商用車が403万1,000台(22.1%増)で、そのうち、新エネルギー車(以下、新エネ車)は949万5,000台(37.9%増)と、9年連続となる世界1位を維持した。自動車販売台数全体に占める新エネ車の割合は31.6%に達し、前年比5.9ポイント増加した。

2023年の新エネ車(乗用車)の販売価格帯をみると、15~20万元(約300万~400万円、1円=約20円)の車種の販売台数が最も多く、283万3,000台(52.7%増)だった。また、35万~40万元の車種の伸び率が一番高く、前年比約2倍だった。8万元以下の車種の販売台数は前年比で減少した。

2023年の自動車輸出台数は491万台(57.9%増)と、過去最高を更新した。そのうち、ガソリン車は370万7,000台(52.4%増)、新エネ車は120万3,000台(77.6%増)だった。輸出台数の上位10社のうち上位3社は、上海汽車(109万9,000台)、奇瑞汽車(92万5,000台)、吉利汽車(40万8,000台)の順となっている(添付資料図1参照)。また、全国乗用車市場信息聯席会(CPCA)の発表では、2023年の中国の自動車輸出台数は日本を抜いて、世界一となることは確実だとしている。

輸出先は、CAAMが税関の統計に基づいて発表した1~11月の国・地域別自動車輸出台数によると、ロシアが最も多く(84万1,000台)、メキシコ(37万6,000台)、ベルギー(20万2,000台)の順となっている(添付資料図2参照)。新エネ車の輸出先上位3カ国はベルギー、タイ、英国だった。

2024年の自動車市場見通しについて、同協会は、12月に発表した「2024中国自動車市場全体予測報告」(2023年12月19日記事参照)と同様に、2024年の自動車販売台数は前年から3%以上増えて3,100万台を超えるとの見通しを示した。そのうち、乗用車は3%増の2,680万台、商用車は4%増の420万台、新エネ車は1,150万台、輸出は550万台との予測を述べた。

(宋青青)

(中国)

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