総選挙で与党・アワミ連盟が圧勝、4期目・計20年の政権継続へ

(バングラデシュ)

ダッカ発

2024年01月09日

バングラデシュで1月7日、第12回総選挙(2023年11月17日記事参照2023年12月27日記事参照2023年12月28日記事参照2024年1月5日記事参照)が実施され、与党のアワミ連盟(Awami League:AL)が圧勝し、4期連続で政権を担うこととなった。今回の勝利により、2028年末までシェイク・ハシナ(H.E. Sheikh Hasina)首相が政権を継続する。

現地報道によると、選挙管理委員会の速報で投票率は41.8%、300議席(注1)のうち、ALが222議席、国民党(ジャティヨ党、Jatiya Party:JP)が11議席、無所属が62議席、その他3議席となった(注2、「デーリー・スター」紙1月8日)。また、本選挙実施に際して、日本政府は自由で公正な選挙の実現を支援するため、渡邉正人・元駐バングラデシュ大使を団長とする選挙監視団を派遣した(外務省発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます1月4日)。

主要野党のバングラデシュ民族主義党(Bangladesh National Party:BNP)は、総選挙実施で不正があると主張して選挙をボイコットし、候補者を出さなかった。さらに、2023年10月末から選挙実施当日に至るまでの約2カ月間、与党に対する激しい抗議デモやゼネラルストライキ「ホルタル」、道路封鎖を繰り返したため、日系企業の操業にも影響が出た。

報道では、BNPは「選挙では不正があり、今後も路上での抗議を続ける」としており(「デーリー・スター」紙1月8日)、選挙後の情勢についても引き続き注視し、安全対策を講じる必要がある。

(注1)候補者の死去により、2議席分の投票が延期されたため、今回の総選挙では、計298議席分について算出。

(注2)総計350議席のうち、別途50議席は女性留保議席とされ、総選挙の結果後に各党の議席数に応じ各党に比例配分される。

(安藤裕二)

(バングラデシュ)

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