中国、水素化リチウム、抗がん剤などの関税引き下げ、2024年は1,010品目に輸入暫定税率

(中国)

北京発

2024年01月09日

中国国務院の関税税則委員会は12月20日、「2024年関税調整案に関する公告」(税委会公告2023年第10号)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。これにより、1月1日から1,010品に対して、WTO加盟国に対する最恵国税率(MFN税率)より低い輸入暫定税率を適用している。対象品目数は2023年版の1,020品目から、10品目減少した。

主に次の品目について輸入関税を引き下げた。

  1. 水素化リチウム、低ヒ素蛍石、燃料電池用ガス拡散層、露光装置関連部品など。
  2. イカリイン、サボリチニブ、ザヌブルチニブ、オルべレンバチニブなどの抗がん剤、トレプロスチニルなどの難病治療薬とその原料、医療用食品など。
  3. スイートコーン、コリアンダー、ゴボウについての種子など。

一方、国内の需給変化を受けて、プロピレン、エチレン、6世代以下の液晶ガラス基板などについては関税を引き上げ。素材産業発展のため高純度アルミニウムの輸出関税は引き下げた。

ニカラグアとの自由貿易協定(FTA)に基づく関税引き下げも発効。その他、バヌアツを特恵関税の適用除外とした。これにより、特恵関税の対象は43カ国となった。

(河野円洋)

(中国)

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