タイの日本食レストランは増加を続け5,751店舗に、ラーメンなど伸長

(タイ)

バンコク発

2024年01月11日

ジェトロは2024110日、「2023年度 タイ国日本食レストラン調査」の結果を公表し、タイ・バンコクの輸出支援プラットフォームウェブサイトにも掲載した。

2023年の日本食レストラン(注)の店舗数は5,751店舗と、前年の5,325店舗から8.0%増加した。バンコク、バンコク近郊5県、その他の地方、いずれにおいても店舗数が増加したが、県別にみると、特にバンコク近郊および地方の大都市での増加が目立つ。

業態別にみると、店舗数が一番多い寿司(すし)では減少数が増加数を上回り4.1%減少した一方、ラーメン・すき/しゃぶ・居酒屋・焼肉といった、寿司・日本食に次ぐ業態の店舗数増加が目立つ結果になった。

地方を含め、日本食レストランの増加を日本産食品の輸出増加につなげる

2018年と2023年の日本食レストランの店舗数を比較すると、バンコク、バンコク近郊5県、その他の地方で、それぞれ1.5倍、2.2倍、2.5倍に増加し、全体の店舗数は1.9倍に増加している。関係者へのヒアリングによると、タイにおいて日本食レストランは根強い人気があり、さまざまな課題はあるものの、今後もより多様化が進むとともに、観光地および人口が多い都市を中心に地方においてもさらに普及が進んでいくとする意見が多い。

日本食レストランは、日本の食文化の世界への普及とともに、日本からの農林水産物・食品の輸出拡大にとっても重要な存在となる。ジェトロは2023年度、タイの地方部での取り組みを強化しており、これまでに、北部チェンマイ県や東北部コーンケーン県およびその周辺県の飲食店や小売店などをターゲットにした商談会や展示会を開催したほか、両地域において大規模なプロモーションを展開している。タイ地方部を含め、日本食レストランの増加を日本産食品の輸出・販路拡大につなげるべく、今後も取り組みを強化していく予定。

(注)調査対象店舗は、(1)日本食または日本風にアレンジされた料理を提供する店、(2)日本食メニューが過半であること、(3)客席具備の外食店舗の3点を満たした店舗とし、客席を具備しないデリバリー専門店は対象外としている。

(忠田𠮷弘、谷口裕基)

(タイ)

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