湖南省長沙市で日本産酒類の商談会とPRイベントを実施

(中国)

武漢発

2024年01月29日

ジェトロは1月12日から14日までの3日間、中国・湖南省長沙市で日本産酒類商談会およびプロモーションイベントを開催した。

1月12日に長沙君悦酒店(グランドハイアット長沙)で開催した日本産酒類商談会(BtoB)には、中国全土から日本産酒類を扱う輸入業者など計32社が出展した。会場には、中国国内の小売店の購買担当者や専門バイヤーなど200人以上が訪れ、商談会終了直前まで盛況だった。出展者からは「バイヤーの質が高く、良い商談を複数こなすことができた」「大口の商談が多く、役に立つイベントだった」といった声が上がった。

13日と14日に長沙市内最大級の複合施設である長沙国際金融中心(長沙IFS)で開催した日本産酒類プロモーションイベント(BtoC)には、2日間で約2,700人が来場し、にぎわいを見せた。モール内に設置されたイベント会場では、日本酒や焼酎など120SKU(注)以上の日本産酒類の試飲を提供した。また、会場内に期間中常設されたバーでは、バーテンダーが来場者の好みに合わせた酒類を提供するなど、工夫を凝らしたイベントが開催された。来場者の多くは若者で、「果物の味がする日本酒が飲みやすくておいしい」「焼酎はそのまま飲むには少し濃すぎる、ソーダで割ったりしたらおいしいかもしれない」などの率直な意見が出た。

写真 (左)にぎわうプロモーションイベント会場、(右)常設のバーで来場者に酒類を提供(ともにジェトロ撮影)

(左)にぎわうプロモーションイベント会場、(右)常設のバーで来場者に酒類を提供(ともにジェトロ撮影)

近年、中国国内では、越境EC(電子商取引)を含むオンライン上での商品販売が主流となっている。一方、今回のようなリアルイベントで日本産酒類を体験する機会を提供することは、消費拡大や認知度向上につながるとみられる。ジェトロでは引き続き、同様のプロモーションイベントを中国国内において開催予定だ。

中国中部地域の消費を牽引する長沙市

今回の商談会およびイベントが行われた長沙市は、湖南省の省都で、2021年末時点で約760万の人口を擁する大都市だ。長沙市への日本企業の進出事例をみると、百貨店の平和堂が1998年に開業しているほか、直近では外食大手のゼンショーホールディングスが2023年11月に回転寿司(ずし)チェーン店「はま寿司」の1号店を、2024年1月11日に牛丼チェーン「すき家」1号店をオープンし、2月1日には「はま寿司」2号店をオープン予定だ(ヒアリング日:1月19日)。また、イオンモールも2024年中に長沙市内に1号店を開業し、2025年には2号店の開業を予定するなど、多くの日本企業が同市に店舗をオープンまたはオープンする計画を進めており、同市における市民の消費力に期待が寄せられている。

(注)SKUは、Stock Keeping Unitの略で、受発注や在庫管理を行う際の最小単位。

(西島和希)

(中国)

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