安価なねじ・ボルトなどのインドへの輸入規制を強化

(インド)

ベンガルール発

2024年01月10日

インド商工省外国貿易部(DGFT)は1月3日、安価なねじやボルトなどの輸入に対する規制の強化を発表した(添付資料参照)。規制の対象品目は、HSコード7318番台(73181110、73181190、73181200、73181300、73181400、73181500、73181900)に該当するコーチねじ、機械ねじ(小ねじ)、その他の木ねじ、頭部がかぎ型や円形のねじ、セルフタッピングねじ、その他のねじとボルトを含むねじ加工品だ。

これまで、同品目に対する輸入規制はなかった。本改正により原則輸入禁止となったが、1キログラム当たりのCIF価格が129ルピー(約219円、1ルピー=約1.7円)以上であれば規制対象外となる。インドは、ねじ、ボルト、ナット、ワッシャーおよび類似品をフランス、中国、ベルギー、オーストラリア、バングラデシュ、ブラジルなどから主に輸入しており、2022年度(2022年4月~2023年3月)の輸入額は8億2,700万ドルに上る(「ビジネス・スタンダード」1月3日)。

なお、商務省は2023年7月21日付通達で、ねじやボルト類をインド標準規格(Bureau of Indian Standards:BIS)の強制認証の対象品目にすることも発表しており、2024年1月21日に施行予定(2023年9月27日記事参照)だ。同通達は一部の日系企業に大きな影響を与えており、関連する品目を扱う企業は、調達先へ対象商品のBIS認証の取得状況の確認などの対応を迫られている。現地メディアは、ねじやボルト類に対するBIS規制の強化や今回の輸入規制は、インド政府による国内製造業の振興を目的としたものだと報じている(「エコノミック・タイムズ」1月3日)。

(大野真奈)

(インド)

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