インド外相がイラン訪問、運輸分野などの協力拡大で合意

(イラン、インド)

テヘラン発

2024年01月19日

インドのスブラマンヤム・ジャイシャンカール外相が1月15日にイランを訪問し、ホセイン・アミール・アブドゥラヒャーン外相らと会談した(1月16日付イラン外務省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

両外相は会談で、イスラエルとパレスチナの問題を含め、国際、地域の動向などを話し合うとともに、イランが加盟した上海協力機構(SCO、2023年7月5日記事参照)とBRICS(2023年8月30日記事参照)での協力、イラン南東部のチャーバハール港開発、南北回廊の重要性についても意見交換を行った。両外相は文化、観光、科学、学術、産業、商業の協力を促進するべきとし、両国の経済、商業、エネルギー農業分野で関係拡大を妨げる障害を取り除く方法について議論した。

アブドゥラヒャーン外相は、SCOとBRICSという2つの重要な組織へのイラン加盟でインドの積極的かつ建設的な役割について評価し、両国間、両組織の加盟国との間の地域的、多国間戦略協力を強化するべきだと述べた。

ジャイシャンカール外相は、インドはイランの地政学的・地理的位置を利用してアフガニスタンとの関係を確立し、また、チャーバハール港を通じて他の地域と交流を深めるために、同港の開発に協力する意向があると述べた。

ジャイシャンカール外相は同日、イランのメヘルダード・バズルパーシュ道路・都市開発相ともテヘランで会談を行い、チャーバハール港の開発について最終合意した。バズルパーシュ道路・都市開発相は、両国間の協力拡大に向けた共同運輸委員会の設立を提案し、この作業委員会の設立により、運輸能力の活性化と南北回廊の利用が可能になると述べた。これに対して、ジャイシャンカール外相はイランの運輸・輸送分野への新たな投資を表明し、バズルパーシュ大臣をインドに招待した〔1月15日付イスラーム共和国通信(IRNA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。

(鈴木隆之、マティン・バリネジャド)

(イラン、インド)

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