米レンタカーのハーツ、電気自動車(EV)2万台売却を決定

(米国)

調査部米州課

2024年01月16日

米国レンタカー大手のハーツは1月11日、約2万台の電気自動車(EV)の売却を決定したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。これは、ハーツが所有するEVの3分の1に相当する。この売却は2023年12月から開始しており、2024年中に完了予定で、複数メーカーの複数モデルのEVが該当する。この売却収益の一部はガソリン車の購入に再投資する予定だ。また売却用のEVは、売却されるまでの間は、レンタル用として使用されている。

同社はEVの需給バランスを改善し、利益率の低いEVに関する損害補償費用を削減するとともに、残りのEVの収益性を改善する取り組みを継続する。この取り組みには充電インフラの拡大、より手頃な価格とするためのEVメーカーとの関係の拡大、顧客のEV体験を向上させる方策と教育ツール活用の継続を含むとしている。

ハーツは2021年10月にテスラにEV10万台を発注しており(2021年10月26日記事参照)、現在、3万5,000台のテスラ車を含め約5万台のEVを保有している。テスラ車の値下げが中古EV価格を下げている、修理費用が予想以上に高い、などとして、ハーツのスティーブン・シャー最高経営責任者(CEO)は2023年10月26日の第3四半期報告でバッテリー式EV(BEV)へシフトするペースを遅らせる方針を示していた(CNBC2023年10月26日)。

(見並一明)

(米国)

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