スウェーデン警察が大型イベントでの手荷物持ち込みを禁止

(スウェーデン)

ロンドン発

2023年12月15日

スウェーデンでは、テロ脅威の高まりにより、11月1日から警察主導の下で、大型イベントでの手荷物持ち込み禁止の規則が導入された。国内でコーランへの侮辱行為が相次いだことを受け、暴力的過激主義(暴力的イスラム過激主義、暴力的極右過激主義)などからのテロ攻撃の可能性を考慮し、8月にはスウェーデンのテロ脅威レベルが5段階評価で3から4に引き上げられていた。今後、対象となるイベントの主催者は参加者に対して、手荷物に関する規制を通知することが求められる。

今回の規則は、スウェーデンで開催される主要なイベントのうち、警察の許可が必要なもの、または警察への届け出が必要なものを対象としている。申請後、警察が規制の必要の有無を判断し、適用する条件を主催者側に通知する。参加者の人数や治安の乱れ、安全が損なわれる危険性など、複数の要素に基づいて判断する。

現時点で適用されるイベントは次のとおり。

  • 主要スポーツイベント
  • 大型コンサートやフェスティバル
  • 国家代表チームレベルのイベント

なお、ポケットに入るサイズのアメニティーや財布は持ち込み可能。また、医療上の必需品などを入れるバッグについては、例外が認められる場合もある。

一方、持ち込めない手荷物については、イベント会場外で保管する必要があり、同一の開催場所内にあるロッカーなどは使用できないことに注意が必要。

ストックホルム市所有のストックホルム展示場(Stockholmsmässan)は、今回の規則に見本市は含まれないが、11月下旬に開催した高校展示会(Gymnasiemässan)を同施設として手荷物規制の対象としたと発表。一方で、12月14日時点では、同じくストックホルム展示場で2024年1月に開催予定のフォルメックス(2022年9月7日記事参照)、2月に予定されるストックホルム家具フェアについては、手荷物規制に関する情報は発表されていないが、最新情報を確認することが推奨されている。

(松丸晴香、篠崎美佐)

(スウェーデン)

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