デザイン展示会「フォルメックス」開催、ジェトロも出展

(スウェーデン)

ロンドン発

2022年09月07日

北欧の有力なデザイン展示会「フォルメックス(Formex)」がスウェーデン・ストックホルムで、82326日に開催された。

今回は約440の企業・団体が出展。自宅で利用するルームフレグランスや香り付きろうそくの展示が目立った。主催者のストックホルムメッサンの担当者は「過去の開催と比較して出展が少なく、新型コロナウイルス感染拡大の影響が残っている」と語った。同展の特徴として、一般の来場者は少なく、業界関係者がほとんどを占めている。会期中の延べ来場者数は12,410人で、クリスマス商戦を見据えて新規商品の発掘に意欲を持つバイヤーが多く見られた。

ジェトロは初めてブースを出展し、日本の魅力ある工芸品、伝統工芸品、日用品などの輸出支援事業TAKUMI NEXT 2022に採択された商品を中心に展示し、ジェトロが運営する海外の有力バイヤー専用のオンラインカタログサイトJapan Streetをバイヤー向けにPRした。来訪者からは、廃棄抹茶を利用した香や、吸水力に優れたタオルなどが高い関心を集めた。

廃材を使ったアクセサリーを展示した日本企業は「サステナビリティーへの取り組みをバイヤーに説明したが、北欧ではそれだけでは評価されないことを痛感した。サステナブルでありながら、デザイン性や機能などの付加価値を追求した商品開発に取り組み、再度参加したい」と語った。

フォルメックスでは、今回から初めて、環境に配慮して開発し、かつ、長期間使用できる商品を表彰する「フォルメックス・サステナビリティー・アワード(Formex Sustainability Award外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」が設立された。出展者が1027日まで商品を申請することができ、審査員が候補商品を選定する。受賞者は20231月に開催される次回のフォルメックスで発表される予定。審査員の1人は「この賞をきっかけに、デザイン産業全体として、サステナビリティーへの取り組みが加速することを期待する」とコメントし、サステナビリティーへの対応の必要性が随所で感じられた。

写真 室内用フレグランスを販売する出展者(ジェトロ撮影)

室内用フレグランスを販売する出展者(ジェトロ撮影)

写真 ジェトロが初めてブースを出展(ジェトロ撮影)

ジェトロが初めてブースを出展(ジェトロ撮影)

(小林慶)

(スウェーデン)

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