11月の輸出額は前年同月比8.6%減、輸入額は3.3%増

(インドネシア)

ジャカルタ発

2023年12月26日

インドネシア中央統計庁(BPS)が12月15日に発表した輸出入のデータによると、11月の輸出額は前年同月比8.56%減の219億9,860万ドル、輸入額は3.29%増の195億8,640万ドルだった。前月比では輸出額は0.67%減、輸入額は4.89%増となった。貿易収支は24億1,220万ドルの貿易黒字で、43カ月連続で黒字を維持した一方、黒字額は前月から10億5,000万ドル以上減少した(添付資料表参照)。

11月の輸出の内訳をみると、石油・ガスが前月比で6.38%減、非石油・ガスが0.29%減だった。輸出全体の9割超を占める非石油・ガスの内訳をみると、鉱物性燃料が3.2%増の35億1,780万ドル、動植物性油脂が6.56%増の25億9,340万ドル、鉄鋼が6.82%減の22億8,170万ドルの順となった。

輸入では、石油・ガスが前月比で8.79%増、非石油・ガスは4.08%増だった。非石油・ガスの内訳をみると、鉄鋼が16.34%増の9億8,770万ドル、プラスチック製品が3.66%減の8億2,670万ドル、食品工業の残留物およびくずが31.98%増の3億6,400万ドルだった。

11月の非石油・ガスの相手国別の輸出額は、中国が54億860万ドル(前月比6.44%減)、米国19億4,210万ドル(6.45%増)、インド20億520万ドル(7.03%増)だった。相手国別の輸入額は、中国が57億420万ドル(6.55%増)、日本12億8,020万ドル(17.92%減)、タイ8億1,160万ドル(3.45%減)と続いた。

11月単月の貿易収支をみると、インドとの貿易収支が15億4,410万ドルと最大の黒字で、米国が12億4,580万ドル、マレーシアが3億5,000万ドルの黒字と続いた。一方、オーストラリアとの貿易収支がマイナス4億5,560万ドルと最大の赤字となった。

2020年5月から43カ月連続の貿易黒字となり、スシロ・バンバン・ユドヨノ前大統領時代の貿易黒字の連続期間(2004年10月から2008年3月まで)を上回った(「CNBCインドネシア」12月15日)。一方で、貿易黒字額が縮小傾向にあることについて、元国家開発相のバンバン・ブロジョネゴロ氏は「世界経済の減速が主な要因だ。国際的にコモディティー価格が下落傾向にあることも、輸出額の減少に影響を与えている」と述べた(「CNBCインドネシア」12月18日)。

(八木沼洋文)

(インドネシア)

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