ニューデリーの食品見本市、ジェトロがジャパンパビリオン設置、58商品紹介

(インド、日本)

農林水産食品部事業推進課

2023年12月27日

ジェトロは1279日にインドの首都ニューデリーで開催された食品関連総合見本市「シアル・インディア(SIAL India)」にジャパンパビリオンを設置し、日本の58種の商品を紹介した。5回目となる同見本市は、20239月に開業したインド最大級の展示場の国際会議・エキスポセンター(IICC)で開催され、30カ国以上から300を超える企業・団体が出展した。

ジェトロのサンプルショールーム事業(注1)の一環として設置したジャパンパビリオンには、現地参加した9社用の個別カウンターと、サンプル品のみの提供を行った12社用の試食用カウンターを設けた。試食用カウンターでは、デリー首都圏で複数店舗を展開する日本食レストラン「愛味(MANAMI)」の日本人シェフ協力の下、みりんを使用したおこわや、大豆代替肉を活用したカレーなどが提供されたほか、同事業に参加した日本企業の緑茶や米菓など35商品の試食が行われた。来場者からは、「甘くないお茶(注2)もおいしい」「米菓は初めて食べたが、食感と味が好みだ」といった声が聞かれた。

会場内に出展商品を活用して即席で料理を作るライブクッキングコーナーも設置され、著名なシェフによる実演調理が連日行われた。ジャパンパビリオンに出品された商品のうち、うまみ成分のあるものを中心に、シェフが関心を示した米こうじや乾燥しいたけ、しょうゆパウダーなど、4社の5商品を活用したメニューが調理・試食提供された。

ベジタリアン対応の有無に関する質問も多かった。インドでは、食品安全基準局(FSSAI)の「2011年食品安全基準規則」により、ベジタリアン対応かどうかを示す識別マークの表示が求められている(注34)。ノンベジタリアン用を示す識別マークは赤丸だが、これが「日の丸」に似ていることから、デザインとして赤い丸が印字された日本の商品について「ノンベジタリアン用と勘違いした」と来場者から指摘される場面もあった。

写真左 ベジタリアン用の識別マーク(緑の印)と、写真右 ノンベジタリアン用の識別マーク(赤い印)(ジェトロ撮影)

ベジタリアン用の識別マーク(写真左・緑の印)と、ノンベジタリアン用の識別マーク(写真右・赤い印)(ジェトロ撮影)

(注1)ジェトロが海外バイヤーに日本産食品の商品紹介や試飲・試食の機会を随時提供することを目的として、複数国・地域にショールームを設置する事業。詳細はウェブサイト参照

(注2)インドでは、砂糖を多く入れた「チャイ」と呼ばれるミルクティーが一般的。

(注3)ジェトロ「インドにおけるベジタリアン・マーク表示制度基礎調査」(2015年)PDFファイル(452KB)参照。

(注4)昨今はノンベジタリアン用の識別マークとして、四角の濃い赤色の枠線の中に、濃い赤色の三角形のものが使用されるケースも増えている。

(神谷萌々子、川崎宏希)

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