米メイ・モビリティー、アリゾナ州での無人自動運転車による移動サービス開始を発表

(米国)

調査部米州課

2023年12月27日

自動運転技術の開発を手掛ける米国スタートアップのメイ・モビリティー(本社:ミシガン州)は12月18日、アリゾナ州サンシティーでの同社初の無人自動車による移動サービス(アーリーライダープログラム)の開始を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同社の自動運転車両は独自のマルチポリシー意思決定(MPDCM)技術を活用して、平日は運転者なしで毎日運行される。サンシティーは同社の無人移動サービスが提供される最初のコミュニティーとなる。

サンシティーで選ばれた「アーリーライダーズ」(注)のグループは、さまざまな停留所からメイ・モビリティーの車両による送迎をリクエスト可能で、当初無料で利用できる。

同社は2023年4月にサンシティーの高齢者コミュニティーで、移動サービスのパイオニアのビア(Via)と安全を確保する運転者付き自動運転によるオンデマンド公共交通サービスを開始しており、このサービスから得た教訓を生かし、地域社会のニーズを満たすサービスへの移行を準備していた。

メイ・モビリティーの最高経営責任者(CEO)兼共同創設者のエドウィン・オルソン氏は「当社は自動運転車による移動サービス事業を開始するという重要な一歩を踏み出した。これは当社の今後の商業的成長と拡大の基礎となる。主要な戦略的パートナー、規制当局、保険会社と密に協力して、技術を段階的に展開していく」と述べた。

同社最高財務責任者(CFO)のアンナ・ブルネル氏は「当社は、同じ成熟度を持つ他のシステムに比べて、数分の1のコストで、より変化に応じて拡大できる自動運転サービスのソリューションを構築した。運用設計領域の拡大と改善を継続することで、収益性の高い初の自動運転企業になるという目標に一歩近づいている」と述べた。同社は2024 年にはMPDCM技術を活用した無人自動運転機能を拡張していくという。

(注)さまざまな輸送ニーズを有するサンシティーの住民で構成するグループ。希望する住民は任意で参加できるが、提供された輸送サービスに対するフィードバックが求められる。

(見並一明)

(米国)

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