中銀、2会合ぶりに政策金利を4.35%に据え置き

(オーストラリア)

シドニー発

2023年12月12日

オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)は12月5日、政策金利を4.35%に据え置くと発表した。RBAは11月の前回会合で5会合ぶりに政策金利を0.25ポイント引き上げていた

RBAのミシェル・ブロック総裁は据え置きの背景について、国内経済は概して予想どおりで、10月の消費者物価指数(CPI)上昇率が前年同月比4.9%と、9月の同5.6%から鈍化したことを挙げた。

今後の経済の見通しについて、RBAは、オーストラリアでも海外と同様、財価格のインフレ率は緩やかになりつつある一方、サービス価格の上昇が高い状態が続いていることを踏まえて、「依然として大きな不確定性がある」と分析した。雇用については、労働市場は徐々に緩和されているが、引き続き逼迫状態は続いているとした。また、RBAは今回政策金利を据え置くことで、需要、インフレ、労働市場の3点について、これまでの利上げの影響を評価する時間ができると説明した。

公共放送ABC(12月5日付電子版)は今回の据え置き決定について、南半球のオーストラリアではこれから夏休みシーズンを迎えることを踏まえて、住宅ローンを抱える多くの人々の気持ちを和らがせるだろうと報じた。クリスマスと年末年始休暇を挟むため、次回会合は2024年2月7日を予定している。

(青島春枝)

(オーストラリア)

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