中東最大の建設業界展示会「BIG 5グローバル」が開催、持続可能性に注目

(アラブ首長国連邦)

ドバイ発

2023年12月14日

アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで12月4日から7日にかけて、中東最大の建設業界展示会「BIG5グローバル」が開催された。第44回の開催となる今回は、60カ国以上から2,200社以上の出展があり、ドイツ、イタリア、ギリシャ、サウジアラビア、トルコ、インド、中国、韓国などのナショナルパビリオンも設置された。主催者によると、4日間で166カ国から8万1,000人が来場したという。

今回のBIG5グローバルは、ドバイで開催された国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)(2023年12月1日記事参照)と会期が重なることから、建設業界の持続可能性が重要なトピックとなった。主催者は同展示会について、「世界の持続可能性についての目標を反映し、COP28で形成される議論に歩調を合わせていくという確固たる決意を持っている。4日間にわたって開催される本展示会で、建設業界のより持続可能な未来に向けたイノベーションとコラボレーションを促進することで、この精神を体現する」としている。

同展示会には、スタートアップ企業が出展するスタートアップシティというセクションが設けられ、20カ国から50社のスタートアップが出展し、3Dプリンティング技術やスマートエネルギー管理システム、持続可能な建設資材などを紹介した。ピッチコンテストも開催され、二酸化炭素(CO2)の回収と貯留が可能なコンクリートを提供する米国のスタートアップであるカーボン・リミット外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが大賞に選ばれた。

出展者名簿によると、日本企業の出展は6社だった。初出展した、建設業などの現場DXサービス「KANNA」を提供するアルダグラム外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの佐藤和都氏は「当社の製品は現在世界70カ国以上に利用いただいているが、中東市場へのさらなる展開拡大のためBIG5グローバルに初出展した。『KANNA』は工事現場で生じるコミュニケーション、事務作業や移動の手間やムダを省き、現場作業の効率化を図りながら生産性を最大化させるアプリだが、中東エリアでも同様の課題を抱えていることが今回出展したことでわかり、当社製品の展開に可能性を感じることができた」と語った。

写真 アルダグラムの出展ブース(ジェトロ撮影)

アルダグラムの出展ブース(ジェトロ撮影)

次回のBIG5グローバルは、2024年11月26日から29日にかけての開催が発表されている。

(太田尭久)

(アラブ首長国連邦)

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