米ミシガン州知事、州所有の車両をゼロエミッション車へ移行する行政命令に署名
(米国)
シカゴ発
2023年12月11日
米国ミシガン州のグレッチェン・ウィットマー知事(民主党)は12月5日、同州政府の所有・運用する車両を2040年までにゼロエミッション車(ZEV)へ移行することを指示する行政命令に署名した。大気汚染と騒音公害を減少させ、ミシガン州で生産される電気自動車(EV)の需要を高め、燃料やメンテナンスのコストを削減することを目的としている。この行政命令によって、州が所有・運営するライト・デューティー・ビークル(LDV)は2033年、ミディアム(MDV)またはヘビー・デューティー・ビークル(HDV)は2040年までに、ZEVに転換することになる(注)。
州の各省庁への主な指示は次のとおり。
- ZEVを優先的に導入する。
- 走行距離の多い車両から優先的に移行する。
- 歴史的に公害の影響を多く受けてきた地域での車両転換を優先する。
- 一般に利用可能な充電器を含むEV供給設備(EVSE)を人口密集地域に設置する。
- 特定の車両に対する明確な免除基準を設け、ハイブリッド車を含む代替排出削減オプションを提供する。
ウィットマー知事は、発表の中で「ミシガン州の自動車メーカーは、世界でもZEVへの移行の最先端を走っている。2040年までに州所有の車両をZEVに移行させるという本日の行政命令によって、ミシガン州は模範を示すことになる」と述べている。
なお、現在同州の所有・運用している車両は8,750台だが、そのうちEVはシボレーのボルト3台、同シルベラードEVトラック(発注中)の4台にとどまっている(ミシガンラジオ12月5日)。
(注)今回のミシガン州の行政命令の中での車両の定義は、米国連邦道路局(FHWA)による車両分類と同じで、LDVは重量が1万ポンド(約4,536キログラム)以下の車両、MDVは重量が1万1ポンド~2万6,000ポンドの間の車両、HDVは重量が2万6,001ポンド以上の車両。
(星野香織)
(米国)
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