インド人民党(BJP)、5州のうち3州の州議会選挙で勝利
(インド)
ニューデリー発
2023年12月20日
インドのマディヤ・プラデシュ州、ラジャスタン州、テランガナ州、チャッティースガル州、ミゾラム州の5州で州議会選挙が実施され、12月3日に開票された。ナレンドラ・モディ首相が率いる中央政権与党のインド人民党(BJP)が3州で勝利した。
インド中央に位置するマディヤ・プラデシュ州〔人口8,658万人(2023年3月末推計、以下同じ)、230議席〕では、BJPが単独で過半数を超える163議席を獲得し、前回第1党だった国民会議派(INC)の66議席を大幅に上回った(添付資料表1参照)。その後、12月11日に開かれたBJP党内での協議の結果、約18年間にわたり州首相を務めたシブラジ・シン・チョウハン氏は交代し、大学入学や政府機関での雇用で一定の優先枠を持つ「その他後進諸階級(OBC)」出身のモハン・ヤダフ氏が12月13日、州首相に就任した。
インド北西部のラジャスタン州(8,103万人、199議席)でも、野党だったBJPが全議席の半数以上となる115議席を獲得し、INC(69議席)からの政権交代を果たした(添付資料表2参照)。また、チャッティースガル州(3,018万人、90議席)では、BJPが54議席を獲得し、35議席のINCに競り勝った(添付資料表3参照)。
他方、テランガナ州(3,809万人、119議席)では、INCが64議席を獲得し(添付資料表4参照)、今回選挙が行われた5州のうち唯一勝利を果たした。なお、北東7州の1つであるミゾラム州(124万人、40議席)では、地域政党のゾラム人民運動(ZPM)が27議席を獲得し、これまで政権を握っていたミゾ国民戦線(MNF)を下している(添付資料表5参照)。
今回選挙が行われた5州は、前回選挙ではいずれもBJPが敗北していた(2018年12月17日記事参照)が、今回の選挙では、2024年の総選挙を前にBJPの強さが目立つ結果となった。各州の州議会の任期は5年間で、選挙においては小選挙区制が採用されている。
(サンディープ・シン、広木拓)
(インド)
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