メルセデス・ベンツ、米カリフォルニア州とネバダ州で自動運転用マーカーライトの許可取得

(米国)

サンフランシスコ発

2023年12月28日

ドイツのメルセデス・ベンツは12月19日、米国のカリフォルニア州とネバダ州において、自動車メーカーとして初めて、自動運転時にターコイズ色に点灯する特殊な標識灯(マーカーライト)の許可を取得したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

同社は6月、カリフォルニア州運輸局(DMV)からレベル3の同社自動運転システム「ドライブ・パイロット」の許可を取得し(2023年6月16日記事参照)、両州間の高速道路で、EQSセダンの限定車両の走行を開始していた。今回、マーカーライトについて、カリフォルニア州では、これらの試験車両用として当初2年間の装備が認められ、ネバダ州では、ドライブ・パイロットを搭載したEQSセダンとSクラスの2026年モデルから装備が認められることとなった。なお、マーカーライトは、試験用車両では、フロントライトとリアライト、および2つのアウトサイドミラーに組み込まれている。

同社は発表の中で、自動運転時にマーカーライトが点灯することにより、車外から自動運転状態を明確に可視化でき、自動運転に関する社会の受容性を大幅に高め、交通安全に貢献するとしている。また、交通法執行機関や警察が、自動運転の状態を確認し、条件付きの自動運転中の運転手がほかの活動に従事してよいのかを判断することも可能にするという。

メルセデス・ベンツ・グループの取締役会メンバーで、最高技術責任者兼開発・購買担当のマルクス・シェーファー氏は「自動運転用マーカーライトの開発により、メルセデス・ベンツは再び業界の新たな基準を打ち立てる」「自動運転車の普及が進めば進むほど、車両と環境とのコミュニケーションや相互作用の重要性は増していく」と述べた。

(松井美樹)

(米国)

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