三井金属鉱業、インド工科大デリー校との共同研究実施に覚書締結

(インド、日本)

ニューデリー発

2023年12月21日

三井金属鉱業は12月11日、インド工科大学(IIT)デリー校との間で共同研究の覚書を締結した。具体的には、IITデリー校敷地内のリサーチ&イノベーションパークの中に、同社インド法人の三井金属コンポーネンツインディア(MKCI)の研究開発センターを開設し、日本の研究員とIITデリー校の研究員が協力して水電解装置に用いる電極素材の開発を行う予定だ。

写真 覚書の締結式(ジェトロ撮影)

覚書の締結式(ジェトロ撮影)

覚書締結式では、三井金属鉱業技術グループプロジェクトマネージャーの佐藤純氏が、再生可能エネルギーを活用し、水を分解して水素を製造するのに必要な設備に用いる電極の課題として、電解スタックに組み込まれている電解セルに高価な貴金属を使用する必要がある点を紹介。その上で、IITデリー校との共同研究により、現状では導入ハードルが高い水電解装置の価格を下げ、同社として水素関連設備の社会実装の加速に貢献していきたいと表明した。

写真 共同研究を紹介する三井金属鉱業技術グループプロジェクトマネージャーの佐藤純氏(ジェトロ撮影)

共同研究を紹介する三井金属鉱業の佐藤純氏(ジェトロ撮影)

同社が研究拠点としてインドを選定した理由には、(1)再生可能性エネルギーにかかる競争力の高さ、(2)低炭素水素製造に関する潜在性、(3)水素製造に対する強い政策インセンティブに加えて、(4)世界的に競争力の高いインドの研究実績が挙げられるという。同研究センターでは新素材に関する研究にとどまらず、インド社会での研究成果実装に関する調査機能を果たすことにも期待しているとした。

IITデリー校のランガン・バナジー教授は締結式であいさつし、三井金属鉱業と共同研究を実施できることへの謝意に加え、日本とインドのエネルギー問題だけでなく、世界の水素に関する議論をリードできるような研究を行いたいと語った。

(大瀧拓馬、小沼千晴)

(インド、日本)

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