ドバイ・メトロの新路線ブルーライン計画が正式に承認

(アラブ首長国連邦)

ドバイ発

2023年11月28日

ドバイ首長国政府広報局の11月24日付発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、ドバイ・メトロの新路線のブルーライン計画が、ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム副大統領兼首相(兼ドバイ首長)によって正式に承認された。同計画には総額180億ディルハム(約49億ドル、1ディルハム=約0.27ドル)が投資され、ドバイ・メトロの20周年に当たる2029年の運行開始が予定されている。

ブルーラインは全長30キロ、そのうち地下が15.5キロ、地上部分が14.5キロで、9つの高架駅と5つの地下鉄駅で構成される(添付資料図参照)。ブルーラインは、既存のレッドラインの終着駅(センターポイント駅)とグリーンラインの終着駅(クリーク駅)から延伸され、それらが合流する設計となっている。

ブルーラインは、持続可能な大規模輸送ソリューションによってドバイを世界で最も住みやすい都市にすることを目指す「ドバイ経済アジェンダ(D33)」と「ドバイ都市計画2040(Dubai 2040 Urban Master Plan)」を実現する上で重要な役割を果たすとしており、2030年までに1日当たり20万人、2040年までには同32万人の乗客が予想されている。

ドバイ道路交通局(RTA)によると、ブルーライン計画による費用便益比率は、2040年までに2.6(1ディルハムの費用に対して、2.6ディルハムの便益)になると予想されており、2040年までに予想される総利益は565億ディルハムを超えるという。また、ブルーラインは運行路線周辺の交通渋滞を20%削減し、駅付近の土地や不動産の価値を最大25%上昇させることが期待されるとしている。

ブルーラインの建設スケジュールは、2023年中に入札内容が発表され(2023年11月15日記事参照)、2024年に受注者が決定、2025年にトンネル工事が開始、2028年から試験運行、2029年に正式に運行開始の予定となっている。

(太田尭久)

(アラブ首長国連邦)

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