米運輸省、各州運輸省と都市圏計画機構にCO2排出削減報告義務を課す最終規則を発表

(米国)

ニューヨーク発

2023年11月24日

米国運輸省連邦道路局(FHWA)は11月22日、「国道システム(NHS)のパフォーマンス評価と温室効果ガス(GHG)排出対策のための、国家業績管理措置」の最終規則PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発表した。連邦官報掲載後30日後に有効となる。FHWAは7月7日に規則案を発表していた(2022年7月12日記事参照)。

最終規則では、各州の運輸省(State DOTs)と都市圏計画機構(MPO、注)に対し州内を通るNHSから排出される二酸化炭素(CO2)の削減目標を設定し、その達成に向けた進捗状況の報告を義務付ける。具体的には、State DOTsは州全体の2年および4年間、MPOは都市計画区域の4年間の排出削減目標を設定した上で、FHWAに進捗を報告する。いずれも2022年時点からの変化率が評価される。State DOTsとMPOは、排出削減目標値を低下させている限り、それぞれの気候変動政策やその他の政策の優先事項に合わせて、柔軟に目標を設定できる。目標未達に対する罰則は定められていない。State DOTsは2024年2月1日までに4年間の目標を報告した後、2回目を2026年10月1日までに報告する。

NHS外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、1995年国道システム指定法で制定された全米にわたる重要な高速道路のネットワークで、州間高速道路システムと、10万マイル(約16万キロ)を超える幹線道路およびその他の道路が含まれ、全米の交通量の44%以上を占める。

(注)市町村など地方政府の枠組みを超えた広域の交通計画の主体。人口5万人以上の都市圏に設置が義務付けられている。

(大原典子)

(米国)

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