10月の消費者物価上昇率は2.56%、2カ月連続で2%台に

(インドネシア)

ジャカルタ発

2023年11月08日

インドネシア中央統計庁(BPS)は11月1日、2023年10月の消費者物価指数(CPI)上昇率を前年同月比2.56%、前月比0.17%と発表した(添付資料表、図参照)。前月に比べると前年同月比の上昇率は拡大したものの、伸び幅は2カ月連続で2%台になった。価格変動の大きい食品やエネルギーを除いたコアインフレ率は前年同月比1.91%(前月比0.08%)だった。

前年同月比のCPI上昇率は、主要11品目すべてで上昇した。最も上昇率が高かったのは食料・飲料・たばこの5.41%で、パーソナルケア・その他サービス(3.67%)、レストラン(2.21%)と続いた。

前月比のCPI上昇率は、主要11品目のうち9品目が上昇した。最も上昇率が高いのは輸送で、0.55%だった。パーソナルケア・その他サービス(0.23%)、食品・飲料・たばこ(0.20%)が続いた。一方、衣類・履物はマイナス0.04%、情報・通信・金融サービスはマイナス0.02%となった。

地域別にみると、前年同月比では調査対象となっている90都市全てで上昇した。上昇幅が最も大きかった都市はバンカベリトゥン州のタンジュン・パンダンで、5.43%上昇した。最も低かったのはパプア州ジャヤプラで、1.43%だった。

10月のインフレ率について、BPSは、エルニーニョ現象の影響でコメの価格が上昇していることなどを理由として挙げた。気象気候地球物理庁(BMKG)によると、農産物の収穫に影響を及ぼしているエルニーニョ現象は2024年2月まで続くと予測されている。また、インドネシア中央銀行が政策金利を9カ月ぶりに引き上げ6.0%とした(2023年10月23日記事参照)ほか、プルタミナによる補助金のないガソリン価格の上昇も影響したと指摘している(「ジャワポス」11月1日)。

(八木沼洋文)

(インドネシア)

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