貿易収支は7カ月連続で赤字に

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2023年11月07日

アルゼンチン国家統計センサス局(INDEC)が10月20日に発表した貿易統計PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)によると、9月単月の貿易収支は7億9,300万ドルの赤字で7カ月連続の貿易赤字となった。輸出が前年同月比23.5%減の57億5,100万ドル、輸入は8.3%減の65億4,400万ドルだった(添付資料図参照)。

10月20日付のアルゼンチン外務省のプレスリリースによると、輸出が2カ月連続で減少を続けている主な要因は、歴史的干ばつの影響と国際コモディティー価格が低調なためとされている。特に大豆やその関連製品、牛肉、トウモロコシの輸出が大きく減少し、輸入では、天然ガスと軽油が減少した一方で、完成車が大きく増加した。

2023年1~9月の輸出は前年同期比23.9%減の511億9,600万ドル、輸入は10.1%減の581億5,600万ドルで、貿易収支は69億6,000万ドルの赤字となった。

1~9月の品目別輸出額をみると、一次産品が前年同期比38.3%減、農畜産物加工品が26.7%減、工業製品が9.6%減、燃料・エネルギーが7.8%減と全品目で減少した(添付資料表1参照)。品目別輸入額は、燃料・潤滑油関連品が前年同期比40.7%減、資本財が9.1%減、消費財が7.1%減、中間財が5.3%減、乗用車が3.4%減となった一方で、資本財の部品が唯一、7.8%増加した。

上半期の仕向け地別輸出額をみると、最大の貿易相手国であるブラジル向けは前年同期比29.6%減、中国(香港・マカオを含む)向けが49.7%減、米国向けが39.5%減だった(添付資料表2参照)。原産地別輸入額では、ブラジルが11.6%減、中国(香港・マカオを含む)が36.9%減、米国が32.4%減だった。なお、これら3カ国に対しては貿易赤字が続いている。

(山木シルビア)

(アルゼンチン)

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