奄美黒糖焼酎蔵元、米ロサンゼルスで黒糖焼酎プロモーションを実施

(鹿児島、米国)

鹿児島発

2023年11月13日

ジェトロ、鹿児島県酒造組合奄美支部、奄美群島広域事務組合からなる奄美黒糖焼酎販路拡大・人材育成支援ワーキンググループ(奄美黒糖焼酎WG)は、10月26日から11月1日にかけて、「奄美黒糖焼酎プロモーションミッション」を米国ロサンゼルスに派遣した。本ミッションには、同WGを代表して町田酒造外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます奄美大島開運酒造外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが参加し、奄美黒糖焼酎のPRに努めた。

10月27日には、ロサンゼルス市内にある米国系リカーショップ「Hi-Lo Liquor Market外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」にて、奄美大島開運酒造の代表銘柄「れんと」の試飲販売を実施した。ほとんどが本格焼酎を飲むのが初めてという来場者に対し、蔵元担当者が自ら英語で焼酎について説明した。また、同市内のロングビーチにある現地酒販店「Sake Secret外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」でも、オーナーの協力を得て、町田酒造と提携するNankai Group外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが、「Nankai Shochu」シリーズ、およびWG参加企業の代表銘柄の試飲会を店頭でおこなった。担当者らは交代でカウンターに立ち、来店した米国人客に同焼酎のレクチャーを実施した。

翌10月28日には、同ミッションメンバーは、日本食文化振興協会(JFCA)とジェトロが共催した「Japanese Food EXPO in LA 2023外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(JFE)に出展した。JFEイベントの来場者はレストランなどの飲食店事業者から一般消費者まで幅広く、米国人を中心に多くの現地在住の人々が、途切れることなく同ブースに立ち寄り、奄美黒糖焼酎を味わった。試飲した来場者からは、常圧蒸留や減圧蒸留、音響熟成、材質の異なる樽(たる)貯蔵に至るまで、製法におけるさまざまな違いがある中で「度数も強いが、のどごしがなめらかでウイスキーのようだ」「バーボンのような香り」「バニラ香もする」と好評を博した。

奄美大島開運酒造の常務取締役である泊浩伸氏は「前回2018年にロサンゼルスとサンフランシスコで商談会を実施した時とは消費者の反応が大きく違った。『おいしい』と評判が良く、黒糖焼酎の北米での販路拡大に向けて確かな手応えを感じた」とコメントした。また、町田酒造の竹内聡氏は「今回のミッションでたくさんの人々に黒糖焼酎を知ってもらい、焼酎に対するポジティブな印象を引き出すことができた。英語での説明も自ら行うことができ、今後の海外営業にも生かすことができる」と話した。

29日には、米国日系レストラン協会(JRA)が主催する「2023 Sushi & Sake Festival外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」に出展し、一般消費者を中心とした多くの来場者に対し、同焼酎の試飲提供からフィードバックを得つつ、PRに力を入れた。

なお、米国では各州で酒類の販売許可(ライセンス)規則が異なるが、カリフォルニア州では、10月にライセンス規則が改定された(2023年10月20日記事参照)。それにより、同州内のレストランやバーなどがより本格焼酎を扱いやすくなったこともあり、本格焼酎の今後の輸出拡大が期待される。

ジェトロでは引き続き、各自治体や酒造組合とともに、本格焼酎をはじめとする県産酒類の海外展開を支援していく。

写真 Hi-Lo Liquor Marketでの試飲会(LA焼酎会提供)

Hi-Lo Liquor Marketでの試飲会(LA焼酎会提供)

写真 Sake Secretで顧客に焼酎をレクチャー。左から2人目がNankai GroupのPaul Nakayama氏(ジェトロ撮影)

Sake Secretで顧客に焼酎をレクチャー。Nankai GroupのPaul Nakayama氏(左から2人目)(ジェトロ撮影)

写真 Japanese Food Expo奄美黒糖焼酎ブースで試飲を呼びかける蔵元、LA焼酎会と来場者(ジェトロ撮影)

Japanese Food Expo奄美黒糖焼酎ブースで試飲を呼びかける蔵元、LA焼酎会と来場者(ジェトロ撮影)

(原田玉枝)

(鹿児島、米国)

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