日本食レストランが急増するボストンで日本産食品の商談会開催

(米国)

シカゴ発

2023年11月24日

在ボストン日本総領事館とジェトロは1113日、米国ボストン市内で日本産食品の商談会「Taste of Japan in Boston」を開催した。ジェトロのサンプルショールーム事業(注)への出展者など16社、レストランやホテルなどのバイヤー約80人が参加した。ジェトロもブースを出展し、サンプルショールーム事業に出品する調味料など約20点を展示した。

写真左 バイヤーでにぎわう会場、写真右 商談の様子(ともにジェトロ撮影)

(左)バイヤーでにぎわう会場、(右)商談の様子(ともにジェトロ撮影)

ボストンの位置するマサチューセッツ州では、日本食レストラン軒数が2018年から2022年にかけて約2.5倍の627件に増加している。2022年時点で軒数の多い15州の中でも、その増加率がテキサス州、ペンシルベニア州に次いで高く、今後の日本食・食材の利用拡大が注目される州のうちの1つだ。また、同州は2022年時点の1人当たり個人所得が全米2位で、他国と比べて高価格帯が多い日本食・日本産食材の需要拡大の可能性が大きいと考えられる。出展者や参加バイヤーからは、「日本産の食材や食品に特化したボストンエリアでの商談会は過去に例がなく、貴重な機会だった」「シェフによる試作品で日本産食材の新たな活用方法を知ることができた」といった声が聞かれた。

さらに、東京電力福島第1原子力発電所のALPS処理水の海洋放出を受けた一部の国・地域による輸入規制強化を踏まえ、日本産水産物の緊急支援事業として、プロモーションブースを設置した。ブースではボストンの日本食レストラン「Oga’s Japanese Cuisine」のオーナー兼シェフで、日本食普及の親善大使を務める大賀亨氏が、日本産のホタテやブリを使ったメニューを来場者に振る舞った。

写真左 にぎわいを見せるホタテやブリを使ったメニューのブース、写真右 振る舞われたメニュー(ともにジェトロ撮影)

(左)にぎわいを見せるホタテやブリを使ったメニューのブース、(右)振る舞われたメニュー(ともにジェトロ撮影)

(注)ジェトロが世界の複数都市に設置するショールームで、日本産食品のサンプル商品紹介や試飲・試食の提供を随時行う事業。

(冨樫達也)

(米国)

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