ロサンゼルスで世界最大規模のオートショー開催

(米国)

ロサンゼルス発

2023年11月30日

世界最大規模の自動車展示会であるロサンゼルス・オートショーが11月17~26日、米国ロサンゼルスのコンベンションセンターで開催された。主催はイベント運営会社のANSAプロダクションズで、1907年に始まった同オートショーは、世界で最も影響力、集客力がある自動車展示会の1つで数億ドルの経済効果をもたらすとされている。同オートショー開催前日の16日には、オートモビリティLAと呼ぶ内覧会を開催して、メディア向けに新車の発表などが行われた。主催によると、この日だけで50カ国以上から約5,000人のメディア関係者を含む、数万人が来場するイベントとなっている。

2023年で116回目を迎える同オートショーでは、ガソリン車からハイブリッド車、電気自動車(EV)までさまざまな自動車が展示されたが、全ての自動車メーカーが少なくとも1台のEVを出展する初めての展示会になった。このほか、EVの屋内テスト走行や水素燃料電池トラックの展示、EVチャージャーの展示など、脱炭素化が意識された内容となっていた。

ただし、「ロサンゼルス・タイムズ」紙(電子版11月17日)によると、オートショー期間中に発表された新車の台数は、直近に世界各地で行われている他の多くのオートショーと同様、過去数年と比べてはるかに少ないとされている。これは競合他社との差別化のためにオンラインでのモデル発表を活用し、大規模なオートショーへの支出を避けていることが理由とされている。

また、全米自動車労働組合(UAW)によるストライキの影響から、オートショーへの出展自体を取りやめる自動車メーカーも出ていた。「CBS DETROIT」(電子版10月20日)によると、クライスラーなどのブランドの親会社であるステランティスは、労働組合のストライキが続いていた中、ロサンゼルス・オートショーからの撤退を発表したとされている(2023年10月25日記事参照)。

写真 プレス向け新車発表の様子(ジェトロ撮影)

プレス向け新車発表の様子(ジェトロ撮影)

写真 水素燃料電池トラックの展示(ジェトロ撮影)

水素燃料電池トラックの展示(ジェトロ撮影)

写真 EVチャージャーの展示(ジェトロ撮影)

EVチャージャーの展示(ジェトロ撮影)

(堀永卓弘)

(米国)

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