ジェトロ、APEC CEOサミットで日本産水産物などをPR

(米国、日本)

サンフランシスコ発

2023年11月24日

ジェトロは11月15~16日、米国サンフランシスコで開催された「APEC CEOサミット」において、北海道産ホタテと日本産酒類をPRするブースを出展した。

APEC CEOサミットは、11月11~17日にサンフランシスコで開催された「APEC経済リーダーズウィーク」中に実施されたイベント。サミットの期間中、「経済的な機会の創出(Creating Economic Opportunity)」を主眼に、米国のジョー・バイデン大統領やフィリピンのフェルディナンド・マルコス大統領、ベトナムのボー・バン・トゥオン国家主席らAPEC参加国の首脳や、グーグルのスンダル・ピチャイ氏やオープンAIのサム・アルトマン氏らの最高経営責任者(CEO)が登壇するイベントや企業による展示などが行われた。

ジェトロによる日本産水産物などのPRブース設置は、2023年8月の東京電力福島第1原子力発電所のALPS処理水の海洋放出に伴う一部の国・地域による日本産水産物などの輸入停止(2023年8月24日記事2023年8月25日記事参照)を受けた、日本産水産物の緊急支援事業として実施されたもの。ブースでは、日本産のホタテの生産方法を解説する動画が流されるとともに、北海道産のホタテ(クルード・あぶり)と福島県・岩手県産の酒類(日本酒・ウイスキー)のペアリングが行われ、日本産の水産物の安全性とおいしさに関するPRを行った。また、日本産水産物を購入できるEC(電子商取引)サイトや、それらを活用するサンフランシスコ・ベイエリアのレストランの地図などをQRコードで提示し、消費拡大に向けた取り組みも行った。11月15日には西村康稔経済産業相がブースを訪れ、ブースへの来場者に対して、ホタテのおいしさをPRし、多くの人でにぎわった。

写真 (左)にぎわいをみせるPRブース、(右)北海道産ホタテと日本酒のペアリング・イベントを視察する西村経産相(ともにジェトロ撮影)

(左)にぎわいをみせるPRブース、(右)北海道産ホタテと日本酒のペアリング・イベントを視察する西村経産相(ともにジェトロ撮影)

ペアリング参加者からは、「福島のALPS処理水により中国が日本の水産物を禁輸していることについては、何のエビデンスもない話。日本のホタテは、とてもおいしいので、ぜひ買いたい。すしでも食べたかった」「日本酒とホタテがマッチしている。日本酒とホタテの組み合わせが最高なので、また食べたい」といった声があがった。また、解説動画を視聴する人や、設置されたQRコードを通じてECサイトなどにアクセスする人もみられ、北海道産ホタテをはじめとする日本産水産品の認知度向上につながる活動となった。

(芦崎暢、滝本慎一郎)

(米国、日本)

ビジネス短信 40ff4f9e5caa8203