最低賃金、年内に引き上げか

(タイ)

バンコク発

2023年11月09日

タイのピパット・ラチャキットプラカーン労働相は11月6日、最低賃金を12月末までに引き上げる外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますことを明らかにした。

新しい最低賃金は12月までに公表する予定だが、県ごとに最低賃金や引き上げ率も異なることから、セター・タビシン新政権がこれまで言及していた全国一律1日400バーツ(約1,680円、1バーツ=約4.2円)にはならないとした。最低賃金の引き上げは、インフレ率や従業員の生活状況、雇用者の支払い能力など社会、経済全体の状況に鑑みて検討するとした。

各県は11月17日までに最低賃金を決定する。その結果が賃金委員会に送付され、12月中旬までに審議が完了する予定。

現在、最低賃金が最も高い県はチョンブリ県、ラヨーン県、プーケット県で、日給354バーツ。最も低い県は、ヤラー県、パッターニー県、ナラーティワート県、ナーン県、ウドーンターニー県で、1日当たり328バーツ(2022年9月21日記事参照)。

ピパット労働相は「最低賃金は12月末までに引き上げられるが、首相が以前約束した一律400バーツには届かない」と述べつつも、一部の地域では、2024年末ごろに400バーツの最低賃金が導入される見込みとした(「バンコク・ポスト」紙11月6日)。

(ピンラウィー・シリサップ、藤田豊)

(タイ)

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