ドバイ政府、農業分野と政府調達プログラムの新方針発表

(アラブ首長国連邦)

ドバイ発

2023年11月14日

アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ首長国のハムダン・ビン・ムハンマド・アール・マクトゥーム皇太子は11月9日の政策諮問機関で、農業分野と地元企業の成長を後押しする政策方針を承認した。

農業分野では、ドバイを農業研究とイノベーションの拠点に変えることを目的として、2033年までにドバイのGDPに占める農業セクターの規模を倍増させる計画を打ち出した。国外企業の誘致だけではなく、地元企業を育成する方針も定め、既存の農業生産企業向けの施策も充実させることで、経済成長や食糧安全保障に貢献するとした。企業向けの投資インセンティブの方針も示し、投資恩典や政府手数料の免除、農業許認可の合理化、競争力のある融資紹介、研究開発プラットフォームの提供、地元生産者の市場参入促進などを含んでいる。これに先行して、ドバイでは、食品セクターの集積地を目指す経済特区のフード・テック・バレー(Food Tech Valley)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが内陸部で建設を開始している。

UAE全体の食糧安全保障については、2023年末までに幾つかの基本的食料(注1)の需要の50%を国内生産、2030年までに100%にする目標を掲げている(2023年3月22日記事参照)

ハムダン皇太子は同時に、製造業の強化のため地元企業を支援し、また、中小企業の成長を後押しして地元生産を促進する目的で、政府調達プログラムの内国価値プログラム(In-Country Value:ICV)を承認した(注2)。

この方針は、ドバイの2033年までの経済10カ年計画「D33」(2023年2月16日記事参照)の目標に沿うもので、政府調達の入札に現地生産の評価基準を追加し、政府省庁に対して、購入額の一定割合を中小企業に割り当てることを義務付けている。また、中小企業の政府調達を促進するため、政府調達契約に中小企業向けの融資オプション条項を盛り込むことも目指すとした。同時に、現地調達を支援・指示する現地調達管理部門を設立すると発表した。

(注1)基本的食料とは、小麦、野菜、果物などを指す。

(注2)内国価値プログラムについては、ジェトロ「アラブ首長国連邦における内国価値(ICV)プログラムPDFファイル(229KB)」も参照。

(吉村優美子)

(アラブ首長国連邦)

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