日本産食品サンプルショールームでメキシコバイヤーが初商談

(メキシコ、米国)

メキシコ発

2023年11月07日

ジェトロは米国ロサンゼルスで開催された日本食サンプルショールーム常設展(注)、および10月28日に同地で開催されたジャパニーズ・フード・エキスポでの出張企画展示に、メキシコのバイヤーを誘致して商談を行った。

メキシコで販売されている日本産食品は、日本から直接輸入されるものと、米国を経由するものに大別される。特に在ロサンゼルスの日系食品企業がメキシコ向けに輸出している商品が多く、メキシコとカリフォルニア州の商流圏は一体化しているのが現状だ。こうした日本食品のエコシステムが存在していることから、ジェトロは米国・ロサンゼルスにメキシコのバイヤーを誘致して商談を行った。

バイヤー企業エンカウンター・ジャパン(Encounter Japan)の西側赳史社長は「メキシコ市からロサンゼルスまでは飛行機で3時間半と近く、日本へ出張して商談をするよりも効率的。また、ジェトロの海外コーディネーターによる詳しい商品説明を受けながら試食をすることで理解が深まり、商品のメーカーとのオンライン商談に向けた準備に役立つ」とコメントした。また、同氏は、メキシコの2都市に日本食レストランを経営しており、「ショールームから持ち帰るサンプルの一部を社内の料理人にも品評してもらうことで、輸入後に同商品を利用するイメージを具体的に持つことができるメリットもある」と付け加えた。

写真 サンプルショールームで商品の説明を受けるメキシコ側のバイヤー(ジェトロ撮影)

サンプルショールームで商品の説明を受けるメキシコ側のバイヤー(ジェトロ撮影)

(注)ジェトロは、日本産食品に関心を持つ海外バイヤーを誘致して商品紹介や試飲試食などの機会を随時提供する目的で、複数国・地域に「日本産食品サンプルショールーム」を設置している。米国内にはロサンゼルスとシカゴに常設展を設け、約400品目のストックを用いて通年でバイヤーへの商品PRを行っている。そのほか、現地有力見本市やイベントなどにも企画展示としてサンプルショールームから出張展示を行うなど、より多くのバイヤーの関心を引く工夫を創出している。バイヤーは、主にジェトロの海外コーディネーターにより、各商品の特徴や調理方法などの説明を受けられるのみならず、試飲試食やサンプルの持ち帰りによる社内検討が可能なため、ショールーム訪問後に実施される同商品の出品企業とのスムーズなオンライン商談につなげることができる。

(志賀大祐)

(メキシコ、米国)

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