イラン暦1402年第1四半期のGDP成長率は前年同期比6.2%、石油分野が好調

(イラン)

調査部中東アフリカ課

2023年10月02日

イラン中央銀行は9月20日、イラン暦1402年第1四半期(西暦2023年3月21日~6月21日)の経済レポートを発表し、石油部門を含めた実質GDP成長率(前年同期比)を6.2%、非石油部門の成長率を5.2%とした。

分野別にみると、石油分野が前年同期比16.4%と高い成長率を記録した。同レポートは石油分野の成長について、前年同期に比べて、原油の増産および輸出増加、天然ガスの増産がみられたとしている。次いでサービス分野が6.2%、産業・鉱山分野が3.7%、農業分野が2.2%となり、全ての分野でプラス成長だった。サービス分野では、情報・通信(17.8%)、運輸(11.8%)などの伸び率が高かった。財とサービスの貿易は、輸出が9.4%、輸入が5.5%だった。

イラン中銀は、前年度となるイラン暦1401年(西暦2022年3月21日~2023年3月20日)の通年の実質GDP成長率については、石油部門を含めた全体で前年比4.0%、非石油部門は3.5%と発表している。四半期ごとの成長率(石油部門を含む、前年同期比)の推移をみると、第1四半期から1.9%、3.9%、4.9%、5.3%と徐々に伸びていた。

なお、IMFは2023年7月に発表した「世界経済見通し(改定版)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」において、イランの2022年の実質GDP成長率を、前回見通し(2023年4月発表)から1.0ポイント上方修正して3.5%とした。また、2023年の成長予測についても、前回見通しから0.5ポイント上方修正し2.5%と発表している。

(稲山円)

(イラン)

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