農家向けの債務返済猶予措置を閣議承認、10月1日から実施
(タイ)
バンコク発
2023年10月04日
タイのチュンラパン・アモーンウィワット副財務大臣は9月26日、農家向けの債務返済猶予措置が閣議決定されたと発表した。タイでは家計債務の高まりが経済成長を鈍化させる主要リスクの1つとされている。現地報道によると、特に農業関係者の7割が負債を抱えているという。
現地報道によると、当該措置は第1段階で、10月1日から2024年9月30日まで実施される(第2、3段階についての詳細は発表されておらず、今後の閣議決定が必要)。農業協同組合銀行(BAAC)から借り入れ、9月30日時点の借入金残高の合計が30万バーツ(約120万円、1バーツ=約4円)以下の農家が対象で、約269万8,000人に上る。
債務返済猶予と並行して、BAACは関連団体と協力し、農家の技能や潜在能力を向上させる研修プログラムを立ち上げる。これによって農家の競争力を高め、収入の増加を目指す。
また、新型コロナウイルスの影響を受けた農家や中小企業に対する債務返済猶予措置に取り組む作業部会も設置された。
(ピンラウィー・シリサップ、藤田豊)
(タイ)
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