インドとサウジアラビア、エネルギー分野の連携強化で覚書締結
(インド、サウジアラビア)
調査部アジア大洋州課
2023年10月16日
インドとサウジアラビアの両政府は10月8日、エネルギー分野での連携強化に向けた覚書(MOU)を締結した。電力システムの相互接続やグリーン水素、それを補完するためのサプライチェーン分野が協力対象となる。サウジアラビアのリヤドで開催されたMENA(中東・北アフリカ地域)気候ウイーク2023に合わせ、同国を訪問中のインドのR.K.シン電力・新・再生可能エネルギー相と、サウジアラビアのアブドゥルアジーズ・ビン・サルマン・エネルギー相が調印した。
本MOUの概要は次のとおり。
- 電力システムの相互接続における2国間の協力関係構築
- 緊急時など電力逼迫時の電力融通措置
- グリーン水素など再生可能エネルギーの共同生産
- グリーン水素や再生可能エネルギー生産に向けた安心・安全かつ強靭(きょうじん)なサプライチェーンの構築
このほかに両相は、上記エネルギー分野のバリューチェーンを進めるため、両国企業によるビジネスサミットの開催や、定期的な企業交流を行うことも合意した。
シン大臣は、インド政府が掲げる「国家グリーン水素ミッション(National Green Hydrogen Mission)(2023年8月24日付地域・分析レポート参照)」に関し、これまでに23億ドルの事業を承認したと述べ、インド政府が水素を有望視している姿勢を示した。
(深津佑野)
(インド、サウジアラビア)
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