カザフスタン国際輸送物流展、出展企業増加で活況

(カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、ドイツ)

タシケント発

2023年10月11日

カザフスタンの首都アスタナで10月4〜6日の会期で、国際展示会「輸送と物流」が開催された。26回目となるこの展示会には、世界17カ国(注)から輸送・物流企業、港湾管理者、鉄道会社など225社が出展した(スプートニク通信10月5日)。

同展示会はアスタナと、カザフスタン最大都市アルマトイで年1回の輪番で開催される。前年にアルマトイで開催された際の出展者数に比べると、54社増加した。

今回は53社が新規で出展し、全出展者の4割がカザフスタンの企業だった。来場者は、2022年が会期中合計3,500人だったのに対し、2023年は初日で2,300人が来場した。

主催者は今回の展示会の特徴として、ドイツ、中国、トルコから多数の企業が参加したことと、会期中に複数の国際フォーラムが開催されたことを挙げている。10月4日に行われた国際輸送・物流ビジネスフォーラム「ニュー・シルクウエー」では、カザフスタンのマラト・カラバエフ運輸相をはじめ、カザフスタンやロシアなどが加盟するユーラシア経済連合(EAEU)の執行委員会であるユーラシア経済委員会や、トルコ、ウズベキスタン、タジキスタン、キルギスタンの運輸相、アゼルバイジャン、ブルガリア、ジョージア、ラトビアの運輸副大臣も参加し、企業関係者と意見を交わした。

写真 来場客でにぎわう展示会場(ジェトロ撮影)

来場客でにぎわう展示会場(ジェトロ撮影)

写真 中国企業が数多く出店していた(ジェトロ撮影)

中国企業が数多く出店していた(ジェトロ撮影)

写真 新規出展のトルコ企業ブース(ジェトロ撮影)

新規出展のトルコ企業ブース(ジェトロ撮影)

写真 ラトビアの鉄道輸送企業ブース(ジェトロ撮影)

ラトビアの鉄道輸送企業ブース(ジェトロ撮影)

中央アジアと外洋や欧州を結ぶ物流に対するロシアのウクライナ侵攻の影響について、カザフスタンの大手物流企業アタスの担当者はジェトロのヒアリング(10月4日)に対し、「欧州向け貨物輸送はロシア経由ではなく、カスピ海横断国際輸送路(TCITR、2023年5月10日記事参照)を利用している。カスピ海横断に1週間ほど多く時間を要するが、輸送自体に問題はない」と述べた。

(注)アゼルバイジャン、イタリア、イラン、ウズベキスタン、エストニア、カザフスタン、キルギス、中国、ドイツ、トルクメニスタン、トルコ、フィンランド、ベラルーシ、ポーランド、ラトビア、リトアニア、ロシアの企業が参加した。

(増島繁延)

(カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、ドイツ)

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