PIFがEV向け充電インフラ整備を担う新会社設立を発表

(サウジアラビア)

リヤド発

2023年10月11日

サウジアラビアの公的投資基金(PIF)は10月8日、同国で電気自動車(EV)の急速充電のインフラ整備を担う電気自動車インフラ会社(Electric Vehicle Infrastructure Company)の設立を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

同社はPIFとサウジ電力公社(SEC)の合弁会社で、PIFが同社の75%の株式を保有する。サウジアラビアで最高レベルのEV急速充電インフラを提供することで、現地の自動車エコシステムをさらに活性化させ、EV普及を加速させることを目指す。2030年までに全土の都市とそれらを結ぶ道路に、適用される規制や基準に沿って、1,000カ所以上の拠点に5,000基以上の急速充電スタンドを設置する計画だ。

PIFは、台湾のフォックスコン・テクノロジー・グループの鴻海精密工業とともに、同国初のEVブランド「Ceer」の立ち上げを発表している(2022年11月7日記事参照)。また、PIFが最大株主となっている米国の新興EVメーカーのルシード・モータースがサウジアラビアのアブドゥッラー国王経済都市(KAEC)に、同国初となる乗用車製造施設を正式にオープンするなど(2023年10月2日記事参照)、同国のEV普及に向けて大きな役割を担っている。

PIFのオマール・アル・マディMENA直接投資部門共同責任者は「同社は最高レベルの広く利用可能なEV充電インフラを配備することで、EVエコシステムの成長を促進し、EVへの移行を主導していく。SECとのパートナーシップを通じて、EVのサプライチェーン全体で相乗効果の創出を加速させることができる。『ビジョン2030』に沿った経済成長と多様化を推進し、EV産業の新たなリーダーとしての地位を確立したい」と述べた。

(位田陸)

(サウジアラビア)

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