2023年のタイの菜食週間、10月15日から23日まで開催

(タイ)

バンコク発

2023年10月11日

タイで例年、中華系タイ人を中心に行われる菜食週間(タイ語名:ギンジェー)が2023年は10月15日から23日まで開催される。期間中は身を清めるため、肉類や卵、酒類、味付けが濃い調味料、ニンニクやネギなど香りの強い野菜の摂取を控える。小売店や屋台などでは「齋」(さい:心身を清めて飲食を慎むこと)の文字がついた黄色の旗を立て、菜食食品を販売するところが多い。牛乳を豆乳で、肉をプラントベース肉で代用したりと、期間限定のメニューを販売するレストランもある。バンコクのヤワラート通り(中華街)や南部のプーケット島などでは菜食祭が開催される。

タイ商工会議所大学(UTCC)が行ったアンケート調査PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(有効回答数1,280人)や現地報道によると、2023年の菜食週間の経済効果は前年比5.5%増の約446億バーツ(約1,829億円、1バーツ=約4.1円)と予測されている。菜食週間中の個人消費額は前年比9.6%増の1人当たり4,587バーツと予想され、同大学が2008年に調査を開始して以来最高額となった。主に観光業の回復や、政府の経済刺激策、食品価格の高騰が影響しているものとみられる。

回答者の39.4%が菜食に参加すると回答し、その割合は経済状況の回復の遅れや食品価格が高騰する中でも前年から5.4%増加した。菜食に参加すると回答した人のうち61.4%が期間中は完全に菜食のみを摂取すると回答、38.6%は都合に応じて菜食を摂取すると回答した。

(ウォンパタラクン・ヤーダー、谷口裕基)

(タイ)

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