メキシコ最大級の産業見本市「ITM 2023」に過去最多15社の日本企業が出展

(メキシコ)

メキシコ発

2023年10月11日

自動車産業が集積するグアナファト州の最大都市レオン市で10月4~6日、メキシコ最大級の産業見本市「インダストリアル・トランスフォーメーション・メキシコ(ITM)2023外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が開催された。ITMは、ドイツの世界最大級の産業見本市「ハノーバー・メッセ」の海外派生版として2019年に誕生し、2023年で5回目の開催。2020~2021年は新型コロナ感染拡大の影響があったが、2022年に完全展示場出展型に戻った。「ITM 2023」の会場面積は4万2,000平方メートルで、全体の出展者数は226社だった。主催者によると、3日間の延べ来場者数は約2万人。2023年の見本市スローガンは「Let's Build The Industry of Tomorrow」で、前年よりも、製造業の自動化ソリューションを提案する「オートメーション・ゾーン」の展示面積が拡大した。

ジェトロは、ジャパンパビリオン(JP)を2年連続で設置し、日本企業5社が出展した。JPとは別に10社の日本企業が自社ブースを設け、参加日本企業の総数は過去最多の15社となった。「ITM 2022」では、JP出展者が8社、個別出展が4社だった(2022年10月14日記事参照)。今回のJP出展者は次のとおり。

  • コニカミノルタ・ビジネス・ソリューションズ・デ・メヒコ(初参加)
  • テイエルブイ(初参加)
  • 藤田螺子工業(初参加)
  • JUKI(2年連続)
  • 阪神ネジ(2年連続)

自社ブース出展企業は、三菱電機、ミツトヨ、キーエンス、日本精工、オムロン、日立エナジー(初参加)、パトライト(初参加)、CKD(初参加)、井高(初参加)、エンシュウ(初参加)だった。

コニカミノルタ・ビジネス・ソリューションズ・デ・メヒコの担当者は「出展前にターゲットとして考えていた業種とは別の業界のバイヤーからも引き合いを多く受け、今後の販売戦略の策定に役立つ」とコメントした。

写真 来場者でにぎわうジャパンパビリオン(ジェトロ撮影)

来場者でにぎわうジャパンパビリオン(ジェトロ撮影)

写真 阪神ネジの製品情報を聞くメキシコ人バイヤー(ジェトロ撮影)

阪神ネジの製品情報を聞くメキシコ人バイヤー(ジェトロ撮影)

製造業専門オンライン展示会「VirtualExpo」のジャパンパビリオンを広報

ジェトロでは、製造業専門オンライン展示会「VirtualExpo」のジャパンパビリオンの広報も行った。

VirtualExpo外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは機械、建築、造船、医療、農機、航空の6分野に特化した欧州最大級の製造業のBtoBオンライン展示会で、サプライヤー数は約4万社。月間の訪問者数は約1,170万人、利用バイヤーは約990万人。ジェトロは同オンライン見本市上にJPを設け、約80社の日本企業を出展支援外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしている。欧州バイヤーが半数以上を占めるものの、中南米のバイヤーの来場も一定程度あるため、ITM 2023においてVirtualExpoのJPの広報を行ったところ、自動車用シートメーカーや、工場内の生産システムインテグレータなどが関心を示した。

(志賀大祐)

(メキシコ)

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