韓国・エクアドル間の戦略的経済協力協定の締結交渉が妥結

(韓国、エクアドル)

ソウル発

2023年10月13日

韓国産業通商資源部は10月11日、エクアドルとの間で行ってきた自由貿易協定(FTA)の一種の戦略的経済協力協定(SECA)の締結交渉が妥結したと発表した。同SECAは、2016年に5回の交渉が行われた後に中断したが、2022年に交渉が再開されていた(2022年3月4日記事参照)。

同SECAの意義について、産業通商資源部では、「エクアドルは、通貨として米ドルを使用しており、為替変動リスクと投資危険性が相対的に少なく、韓国企業の中南米地域における投資・進出拠点として成長潜在力の大きい新市場だ」「原油(中南米3位の埋蔵量)、銅、亜鉛、銀などが豊富で、重要原材料のサプライチェーン安定化に向けた協力対象としての戦略的価値が大きい」としている。

同SECAにより、品目数ベースで韓国は輸入の96.4%、エクアドルは同92.8%の関税を撤廃する。産業通商資源部では特に、最大で40%の自動車関税がSECA発効後15年間で撤廃されることに期待を示している。物品貿易以外では、(1)オンラインゲーム、流通、建設、映画・音楽といった分野のサービス市場の開放、(2)政府調達、オンライン市場、貿易の技術的障害における規制緩和などが規定されている。

韓国・エクアドル両国は、2024年上半期(1~6月)中に正式に署名を行い、速やかに国内手続きを終え、早期に発効させる考えだ。

(李海昌)

(韓国、エクアドル)

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