テルアビブで日本・イスラエル・ビジネスフォーラムを開催

(日本、イスラエル)

テルアビブ発

2023年09月13日

ジェトロは9月4日、日本とイスラエルの経済産業省やイスラエル輸出国際協力機構との共催で、「日本・イスラエル・ビジネスフォーラム」をイスラエルの商都テルアビブで開催した。両国から多数の政府要人やビジネス関係者が参加した。日本企業関係者は約70社から100人近く、イスラエル関係者は約120人が参加した。

本フォーラムはJIIN(注)の活動の一環として、同日午前中に開かれたJIIN総会に続いて開催された。西村康稔経済産業相とイスラエルのニル・バルカット経済産業相が出席し、それぞれあいさつした。

冒頭の開会あいさつはジェトロの信谷和重副理事長が務め、「(前回対面形式でのビジネスフォーラムが開催されて以来の)過去4年間、世界は新型コロナ禍などさまざまな課題に直面してきたが、日本とイスラエルのビジネスコミュニティは協業によってそういった課題に対する解決策を見つける活動を継続してきた」と述べた。

写真 ジェトロ・信谷副理事長の開会あいさつの様子(在イスラエル日本大使館提供)

ジェトロ・信谷副理事長の開会あいさつの様子(在イスラエル日本大使館提供)

西村経産相は、JIIN総会後の「経済イノベーション政策対話」の中で、今後、日・イスラエル経済連携協定(EPA)の交渉入り(2022年11月24日記事参照)に向けての共同研究の加速やイノベーションの促進で、バルカット経産相と意気投合したことを明らかにした。JIIN総会では、(1)イノベーション協力の裾野をさらに多くの地方企業や中堅・中小企業に拡大するとともに、(2)両国のスタートアップ企業同士の連携強化など、両国企業の交流の加速化に全力で取り組むことを確認したと述べた。

バルカット経産相は、日本は常に技術革新とエンジニアリングの境界を押し広げている巨大な経済大国で、イスラエルは人口約1,000万人弱でありながら約1万社のスタートアップが存在するイノベーション大国であり、イスラエルと日本はビジネスを進める上で相性が良いと述べた。今後、イスラエルが注力する分野として、ヘルス・ライフサイエンスやAI(人工知能)において両国関係を発展させる機会があるとした。また、108日から12日までの日程で日本を訪問する予定を明かした。

写真 西村経産相のあいさつの様子(在イスラエル日本大使館提供)

西村経産相のあいさつの様子(在イスラエル日本大使館提供)

写真 バルカット経産相のあいさつの様子(在イスラエル日本大使館提供)

バルカット経産相のあいさつの様子(在イスラエル日本大使館提供)

(注)JIIN(Japan Israel Innovation Network)は、日本・イスラエル両政府のイニシアチブで2017年に創設された、両国企業の連携を通じてオープンイノベーションを推進する官民共同でのプラットフォーム。

(太田敏正、中溝丘)

(日本、イスラエル)

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