8月の乗用車販売は前年同月比11.6%増、再び2桁成長

(インド)

ベンガルール発

2023年09月19日

インド自動車工業会(SIAM)は911日、20238月の自動車統計(出荷ベース)を発表した。乗用車〔多目的自動車(UV)とバンを含む〕の国内販売台数は、前年同月比11.6%増の313,715台で(添付資料表1参照)、20225月以降16カ月連続のプラス成長となり、5カ月ぶりに2桁の伸びを記録した。他方で、一般乗用車の販売数が減少し、UV台数が増加する傾向が続いている。なお、表1の数字には含まれていないが、タタ・モータースの8月の乗用車販売台数45,513台を合算すると、8月単月の乗用車販売台数は359,228台に上る(注)。自動車販売全体(乗用車、二輪車、三輪車)では、前年同月比3.6%増の1945,182台だった。

SIAMのビノド・アガルワル会長は「8月の良好な販売実績と経済見通しから、今年の祝祭シーズンの需要は楽観視している」とコメントした。

メーカー別乗用車販売(添付資料表2参照)では、首位のマルチ・スズキは156,114台で前年同月比16.4%増となり、韓国の現代は8.7%増の53,830台、地場のマヒンドラ&マヒンドラは24.8%増の37,270台、トヨタ・キルロスカが40.2%増の2944台と大きく増加した。韓国の起亜は13.9%減の19,219台、ホンダは1.4%増の7,880台、日産は31.2%減の2,258台だった。なお、地場のタタ・モータースは、同社発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると電気自動車(EV)を含め45,513台と、前年同月比3.5%減少だった。

車種別では、一般乗用車は、スズキのコンパクトモデル(「スイフト」「ワゴンR」など計72,451台)が前年同月比で微増、同ミニモデル(「アルト」など計12,209台)や現代のコンパクトモデル(「i20」など計17,094台)などが減少と、販売台数上位車種はそれぞれ変動した。他方で、トヨタ・キルロスカのコンパクトモデル(「グランザ」など計4,932台)などは販売増が続いた。UVでは、スズキのコンパクトUV(「ブレッツァ」など)が計29,840台で96.4%増、同スポーツ用多目的車(SUV)(「グランドビターラ」など)が2.6倍の24,133台と拡大傾向だ。また、マヒンドラ&マヒンドラのコンパクトUV(「ボレロ」など)計2813台)、同SUV(「スコーピオ」など計16,457台)などが引き続き売れ筋となっている。

8月単月の二輪車販売は前年同月比0.6%増の1566,594台だった(添付資料1,3参照)。主要部門のオートバイは3.5%減の98809台、スクーターは9.0%増の549,290台、モペッドは36,495台で増減はなかった。

(注)タタ・モータースの販売台数は、単月の乗用車販売台数のみ公開。自動車販売台数全体およびセグメント別、メーカー別、車種別、二輪車、三輪車統計には含まれない。

(松田かなえ)

(インド)

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