GJ州、「バイブラント・グジャラート」で知識集約型経済を目指す

2024年1月にインドで開催が予定されている「バイブラント・グジャラート・グローバル・サミット（VGGS）2024」の具体的な開催概要・スケジュールが明らかになりつつある。VG（バイブラント・グジャラート）は、グジャラート（GJ）州首相を務めていたモディ首相の肝いりで、2003年の第1回から隔年開催されてきたGJ州の大規模投資誘致サミットで、今回で第10回となる。

ジェトロによる州政府高官へのインタビュー（2023年9月4日）によると、VGGS2024の会期は、2024年1月10～12日（併催される「トレードショー」は1月9～13日）を予定しており、開会式にはモディ首相が参加する見込み。重点分野としては、「イノベーション／インダストリー4.0」「ネット・ゼロ／ブルーエコノミー」「半導体・エレクトロニクス」「再生可能エネルギー／グリーン水素」「電気自動車（EV）」「スマートシティ」（GIFTシティー、ドレラ特別経済地区、DREAM シティー）、「航空宇宙／航空機・部品製造」など、先端産業分野を中心テーマに据えるようだ。GJ州政府は、VGGS2024を通じ、今後、同州を「知識集約型経済」として促進させることを構想しているという。

今後の予定として、ニューデリーでの「VGGS2024開幕式」（2023年10月6日）を皮切りに、「ロードショー」（セミナー開催、政府・企業面談などVGGS2024に向けた参加誘致活動）がムンバイ（2023年10月11日）をはじめ、その他国内都市で開催される。また、GJ州高官の各チームが担当各国を訪問し、海外主要都市でのロードショーも開催する。日本においては、2023年10月半ば以降の実施を計画中だ。2024年にはインド下院選挙の実施が予定されており、20周年の節目を迎えたVGGS2024は、従来以上に政府の取り組み成果をアピールする場となるものと予想される。

なお、20周年を迎えるVGGS2024開催に先立ち、2023年9月28日にアーメダバード市内において20周年記念式典が開催される予定とのこと。同記念式典にはモディ首相が参列する予定で、産業界やパートナー国から代表を招待し、VGGSの黎明（れいめい）期に功労があった州政府高官への祝辞が行われる見込み。また、GJ州の「次の25年に向けたロードマップ」が披露され、半導体やグリーン水素などの新規有望分野への投資案件に関する覚書締結式が開催されるもようだ。

（古川毅彦）