ジョコ大統領、G20サミットで気候変動に関する具体的アクション呼びかけ

(インドネシア、米国)

ジャカルタ発

2023年09月13日

インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は9月9日、インド・ニューデリーで行われたG20サミットに出席した。「1つの地球(One Earth)」をテーマとしたセッションで、ジョコ大統領はG20首脳に向け、地球環境を守るため、具体的な行動を起こすよう呼びかけた(9月9日大統領府プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

ジョコ大統領は「私たち全員が有言実行しなければならない」とし、世界が大規模で急進的なアプローチで気候変動問題に対処しない限り、気温は上昇し続けるだろうと主張した。また、インドネシアが2022年に温室効果ガス(GHG)排出量を9,150万トン削減、1年間で破壊される森林面積の減少(10万4,000ヘクタール)、森林面積の回復(7万7,000ヘクタール)などを達成したことを強調した。その上で「地球を救うという共通の責任と約束を果たすべき」と呼びかけ、開発途上国にとってGHGを削減する取り組みはコストがかかる点に触れ、「先進国からの技術移転やグリーン投資を通じた支援が必要だ」と主張した(9月10日「ジャカルタ・ポスト」紙)。

翌10日に開催された「1つの家族(One Family)」がテーマとなったセッションでは、戦争をやめ、包摂性を達成するために協力しなければならないと主張した。その上で「北と南、先進国と開発途上国、西と東を分断する二分法を終わらせなければならない」とし、「協力と対話の場は全ての当事者に開かれていなければならず、開発途上国の権利を含む全ての国の権利を排除してはならない」と呼びかけた(9月10日大統領府プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

訪米を11月に予定

G20サミット出席のかたわら、ジョコ大統領は米国のジョー・バイデン大統領と対話した。バイデン大統領は、2022年のG20議長国、2023年のASEAN議長国としてのインドネシアのリーダーシップに祝意を示した。また、11月にジョコ大統領が訪米し、ホワイトハウスで2国間首脳会談を開催することを歓迎する意向も示した(9月9日、ホワイトハウスプレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

(尾崎航)

(インドネシア、米国)

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